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round ‐ 7
「ぇえ。いったいなにをやっているんだい?宇宙最強とその名も高い、ジャスティス合衆国宇宙軍衛星軌道艦隊ともあろうものが。総力を以てたかだか宇宙戦艦、一隻すらも止められない。ねえ。どうしたんだろうねえ。どうしたんだろうねえ。どんどんこっちに進んでくるけど。」
照明を絞った薄暗い室内に置かれた円卓を、14脚の椅子が囲う。
その、中央控える円卓の上。
映し出される立体モニター、ボンワリ揺れる天球儀。
小太りの影も揺れながら、イライラぐちぐち足踏み手踏み。
たぷたぷ余った肉が鳴る。
「現場からの報告ですと。艦隊司令のブレックス准将が次々と部下たちを射殺し、僚艦を撃ち落とすよう指示を出しておるとのことですな。」
大柄な影の穏やかな声。
面白いのかあきれているのか語尾はフッフと半笑い。
「なにしてくれてんのあのじじい。ねえ。ボケちゃったの?ねえ。」
小太りの影の小太りな声。
困惑気味に顎肉揺れる。




