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round - 3
「問題は『失態』なのかどうかではなく。本来あり得ない大失態を犯すことになってしまった原因、我々にとっての不確定要素が…おっと。」
大柄な影の穏やかな声、何かを言いかけ考えるように、急に言葉を途切らせる。
「?」
小太りの影は不思議そうに、小首を傾げて顎に余った肉がタプンと一回揺れる。
「『不確定要素』って。例の5人のギャングくんだか、ひみつ戦隊ゴレンジャーくんだかでしょ。多少邪魔してくるくらいはねえ、まあ、想定内というか。そんなこったろうと思った…くらいのもんじゃない?『僕ら』にとってはさあ。ジャスティス合衆国宇宙軍があんがいにも使えないことのほうがよっぽど問題だと思うけどねえ。『不確定要素』?っていうほどのもの、何か他にあったっけ。」
小太りの影は案外目敏い。
大柄な影の含むところを、逃さずすぐに追及していく。
「いや。しかし…。」
大柄な影は困ったように頭を掻いて惚けてみせる。




