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round - 1

暗黒の宇宙空間。

青き地球輝く天宙、見下ろし浮かぶ巨鉄塊。

ジャスティス合衆国が建造中の巨大宇宙ステーション。

その実態は僅か１４人で全宇宙を裏から支配していると噂される宇宙海賊組織、通称『フォーティーン』その新たなる本拠地であり、彼らが悲願である完全なる人類支配の根幹となるべく創造されし、宇宙機動要塞『トランプ』である。

その最頂部に冠のようにドッキングした六角形。

人呼んで『スペースペンタゴン』その内部、最上層のＶＩＰルーム。

照明を絞った薄暗い室内に置かれた円卓を、１４脚の椅子が囲う。

椅子に座る者はない。

ただ部屋の隅、入り口付近の暗がりに大柄な影と小太りの影。

ふたつの影がよからぬ企み、彼らの計略最終局面、声を潜ませ言葉を交わす。

「…ドッキングは無事成功、設備も特に問題なく稼働しているようだがね。」

大柄な影の穏やかな声。

その掌の甲に斑のように、大きく目立つ古傷ひとつ。