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「ちょっと!聴いてるのかしら!?」
頭を抱える眼鏡の様子を。
目ざとく眼鏡が咎めます。
はい、すいません。
眼鏡は定型文で返すしかないというのに。
何故問い掛けてくるのでしょう。
いったい何があなたにそこまでの情熱を燃やさせているのか。
眼鏡には理解ができません。
「あなたねえ、自分の状況がわかっているのかしら。私があなたの計画書をチェックした結果。加筆、訂正、再提出、再チェックの必要が出てきたから、こうして朝一番に連絡をしている訳なんだけど。私から。連絡をしている訳なんだけど?」
連絡をしている訳なんですね。
2度言って頂いたのは大切なことだからでしょうか。
状況はよく理解できました、すいません。
「まあ。内容が去年の計画書の丸写しなのはこの際、目を瞑るわ。」
眼鏡は眼鏡の謝罪を無視し、眼鏡を糾弾し続けます。
眼鏡は得意の台詞しか言わないのに。
もう帰りたいんですが駄目でしょうか。