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「ヘイミスター艦長さんよ。ご招待にあづかり光栄にございます。俺たちは別に軍人さんらの邪魔するつもりはねえから、なんならこのまま打上げしちまってくれ。」
長髪のスナイパー。
ターゲットが気さくに話しかける。
「ええ。このまま宇宙まで乗せていって頂けると嬉しいですね。なんなら目的地の宇宙機動要塞『トランプ』…おっと。巨大宇宙ステーションまで一緒に連れていって欲しいんですが。」
眼鏡のエンジニア。
ラジオコントロールが眼鏡をクイッとやる。
「貴様…、いま何と言った?『トランプ』のことは我々合衆国宇宙軍衛星軌道艦隊でもごく一部の者しか知らんはず…!?」
艦長席に腰かけた。
体格のいい艦長の、怒臀とした顔色が変わる。
「失言でした。忘れて頂けると幸いです。」
眼鏡がありゃと首ひねる。




