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「此逸ァまたとんでもねえ宇宙戦艦だな、幸手…だ。寸成と制圧させてもらえるとは思模えんが…?」
標的を前に一時停車の黒いオバマの屋根に座った。
長髪のスナイパー。
ターゲットが見上げる宇宙戦艦。
打ち上げの準備に入ったそれは、ただでさえ。
偉容巨大な船体を真っ直ぐ縦の縦にして、冗談のように目の前に、倒れもせずに突っ立っている。
まさしくその様黒い山。
朝陽輝く馬鹿旦那。
「あぁ。既にもう穏便に済ませるのは無理なんで。手荒くいっちゃっていいと思いますよ。」
小山を見上げる長髪のスナイパー。
ターゲットの顔と同じ高さにヌッと出てくる眼鏡顔。
小型熱核ロケットエンジンを、ブボボボボボボとアイドリングさせ。
低空飛行の変態紳士、その背に乗った眼鏡のエンジニア。
ラジオコントロールが眼鏡をクイッとやる。




