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「何だよ?」
「ですから。その命令が下るまで30秒のうちに、あの、あからさまに出っ張ってる司令塔をお得意の狙撃で吹っ飛ばしてしまえば。現場の兵隊さんたちが混乱してる間に僕らは標的まで辿り着けると言ってるんです。」
「何…だと?あ。あぁ。あーあ、そういう事かい。ったく、人遣いの荒い眼鏡だぜ!」
「あと20秒ですが。いけます?」
「雑音えよ。俺を誰だと思惑ってんだ。撃てば百発百中、狙った獲物は逃さないって有名なんだそうだ!」
言うが早いか疾走中の、黒いオバマのドアを開け。
長髪のスナイパー。
ターゲットがその身を踊らし黒いオバマの屋根に跳び乗る。
風切り突走るオバマの屋根で、物干し竿の覆いが飛ぶ。
やたらと長い名前の切り札。
その砲身が露れる。




