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「ありますよ。まあ。こちらも急ぎなものでして正式な申請書類の書式を揃える時間がなくて、ですね。あくまで略式のモノではありますが。」
止まらない男。
ノンストップ・ラヴェンダーの突然の発狂に不意を突かれたゲートの兵士。
それとはまるで正反対の、もっともらしい眼鏡の弁。
両極端なふたつの対比が兵士の判断狂わせて。
口からでまかせ眼鏡の言葉を、さも常識的に受け入れさせる、丸いはいつも駅の蕎麦。
「(おい。所有んのか申請書んなの。)」
長髪のスナイパー。
ターゲットがこそこそと眼鏡を質す。
「(あるじゃないですか。ほら。今回の『依頼者』の『直筆』のが、そこに。)」
眼鏡のエンジニア。
ラジオコントロールが止まらない男。
ノンストップ・ラヴェンダーを顎で指し示す。
「ぁあ?あ…応。在物か。」
「?」
止まらない男。
ノンストップ・ラヴェンダーは首を傾げる。




