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「大丈夫だとは思うけど。くれぐれも最後まで気を抜かないでね?万が一、億が一にも不測の事態…そうねえ、『最後の』打ち上げを何故か阻止したい、今若者に人気ある外人さんとか、ギャング団とか。そういう人たちが襲撃してきて打ち上げ失敗!なぁんて事にでもなったら…そうねえ、大変だもの。」
妖艶な美女はふふと微笑む。
軍服の男は美女の漏らした、嬉しげな声から『億が一』があれば。
身に起こるだろう『大変』なことに、伸ばした背中が寒くなる。
「サー・お言葉ではありますが、サー!このタワケジマ宇宙港は我々ジャスティス合衆国宇宙海兵隊の精鋭により、もし仮に仮想敵国、クロコップ共和国の特殊部隊が侵入してこようが問題なく返り討ちにできるよう守備を固めております、サー!こんなところにのこのこ襲撃しにくる馬鹿はおらんです、サー!」
妖艶な美女は嬉しげに。
「馬鹿は来る。」
『それ』を期待するように静かに微笑む。




