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ジャスティス合衆国宇宙軍在駐施設、タワケジマ宇宙港。
まだ夜も明けぬ暗闇の中、司令棟の窓から溢れる。
発光ガイオーガの無機質な灯り、宇宙に輝く恒星の如くに。
未明の空を地から照りゆく。
宇宙時代の不夜の城。
静寂に沈む闇の世界に。
そこだけひとつにあつめたように。
人気慌しい建物の中、次々鳴り次ぐ内線外線、オペレーターの高い声。
その司令棟の最奥の、基地責任者の執行務室。
基地全体の作業の進捗、一望にするロイヤルボックス。
しかつめらしい制服姿の合衆国の軍人と。
その場にそぐわぬ胸元大きく開いたドレスの妖艶な美女。
ふたり並んで眺める窓はガラスではなくプラヅマ画面
。
基地の作業の状況の、データ次々現れては消え、それは瞬く星屑のよう。
「『最後の』打ち上げ準備は順調に進んでいるようね?」
妖艶な美女あでやかに笑う、その声色は薔薇模様。
「サー・イエッサー!」
制服男は声高く応える。




