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先日の一件。
世を騒がした、オイストリッヒ社社長邸襲撃事件は。
混乱のうちに、現場に居た変な男が全ての犯人という事で落着してしまった。
どうも。
俺の記憶はその辺が曖昧で。
何がどうなって、最終的にそうなったのか。
そこら辺が最晴思い出せないのだが。
唯一つ。
記覚えているのは星の瞬き。
目蓋の裏に砕けて散った。
小さな星の一瞬の光輝き。
そうだ。
1つ、思い出した事がある。
この俺が初めて、あの馬鹿共と組む事になったあの依頼。
あの日も俺は、同じ星を目蓋の裏に。
見ていたような。
そんな気がする。
まあ。
何にせよ、だ。
見事に目的の奪還を果たし、強奪犯どもにもキツいお灸を据えてやった。
少々。
派手にやり過ぎた気もせんでもないが。
とりあえずの所は大成功。
独りこうして祝杯を上げる。