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人類の。
産み出したる炎の災厄、戦の惨禍の無限ループ。
修羅の輪廻を、止まらない男。
ノンストップは繰り返す。
さしもの止まらない男も今回ばかりは。
人道上の観点から、どうにか止まろうとせざるを得ない。
彼の努力もゆめ知らず。
眼鏡は爆破し、謎のロボットは発射する。
この流れ。
変えうるのは、1つのファクター。
欠けた物語の1ピース。
4度目の。
トライに生まれるイレギュラー。
そう。
物語は彼の戻りを待っている。
急げ、百発百中の狙撃手。
走れ、黒きオバマの運転手。
燃える装甲車輛。
その爆炎を掻き分け、飛び出したる黒い銃弾。
一点狙撃。
漆黒のオバマが4人のギャングの前に走り込む。
バムッ!と開くオバマの4ドア。
「乗れ!」
ターゲットの声が響く。
ぱん、と乾いた銃声。
遅れてきた主人公はどうと前に倒れた。