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「はあ。そういえば君たちはいま現在、ジャスト・ナゥでそこそこピンチなのでしたなあ。この瞬間にも追っ手が現れ、この私を拐かした犯人として逮捕されぬとも限らない。君たちの立ち居振る舞いがまるでその不安を感じさせないもので、ついつい私も長話をしてしまいましたが。ならば答えましょう。この私が『組織』への協力を断つに至った理由。『組織』の一員となることを辞退した、その事情というものを。」
「お願いいたします。今なら変なルビで喋るやたら文字数を食う方はブッ倒れていますし、話をいちいち斜め上の超次元へスッ飛ばす方も筋肉の方におやつをあげるのに夢中です。核心を語られるにはいま現在、ジャスト・ナゥでそこそこチャンスなのではないかと。」
「なるほど。ピンチはチャンス、ということですな。君たちの発想はそのひとつひとつが実に興味深い。」
オッサンほら、あんパンお食べよ。
食パンもあるよ、カレーパンはないよ。




