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「言得たじゃねえか。お馬鹿もようやく、他人様に対する感謝の心ってやつを学習したようだな。それで教授、馬鹿はともかくお説話の続きを…。」
「察するに。その、『組織』の14人いるという幹部のひとりに教授が席を列せなかった事情こそが、教授が見ず知らずの僕たちに協力的かつ好意的に接してくださる理由。また、こうして度々明らかに無駄な時間を挟みつつも、諦めずに僕たちにご説明を続けて頂ける理由なのではないかと思います。ひょっとして。あなたは僕たちに『それ』を伝えたくて現在、ここにおられるのではありませんか。」
「イグザクトゥリィ。眼鏡の君は慧眼ですなあ。いや、ここは慧眼鏡というべきか…?まあ、とはいえそもそもは、私は君たちに巻き込まれる形でここに飛ばされてしまった訳ですが。」
ンー?
ありが…とう?




