112/1502
2 - 65
焔と硝煙の臭い。
武装した兵士と装甲車輛に完全包囲されたオイストリッヒ邸。
目下。
4人のギャングは非常にわかりやすいピンチの中にある。
「…ていうか。帰っちゃダメなんですか?これ。どう見てももう僕たちしか残ってないんですけど。」
ウンザリした様子のラジオコントロールが不平を漏らす。
オイストリッヒ社長をはじめ、警護の黒服ども、甲冑の騎士に至るまで。
とても付き合っておれぬと適度なところで逃げ出しており、彼らの他に人の姿は見えない。
もはや廃墟と化した御殿に取り残された4人のギャングと防衛軍は。
お互いに意味もわからぬまま、いつ終わるとも知れぬ実に不毛な戦闘を繰り広げていた。
頼みの綱のソニックはとっくに腹を減らして体育座りをしている。
マシーンマンはガーと滑る。
「ハッシャシマス?」
謎のロボットが問う。
「ああ、好きにしてください。」
投げやりな眼鏡が回答する。