表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
104/1502

2 - 57


「ハー!ボスドコイク?ハー!」

変な男が。

うすらとんかちな奇声を発する。

相手にせずに、どたどたどたと前を走る肉塊。

ふうは、ふうはと荒い息。

「じょっ、冗談じゃない!あんな非常識な連中に構っていられるか!!」

重い身体を必死に揺すり。

ひたすら進むその歩は(のろ)く。

普通に歩いている変な男が、普通に歩いてついていっている。

変な男である。

「ハーボスファイト!ボスガンバ!!」

変な男は一生懸命、太った男を励ましている。意外と優しいのかもしれない。変な男である。

「(案外。堪え性がなかったわね…。)」

頑張っている二人を、美女は後ろから冷ややかな目で見ている。

「(アレだけは、アレだけは持っていかねば!)」

一変した薔薇園の中を横切り、太った男はガレージを目指す。

常人であれば3分とかからない距離であるが。

悲しいかな。

太った男の鈍重な肉体には、無限とすら思える道のりである。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ