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一瞬でも。
あの馬鹿共を信頼してしまった自分の迂闊さに腹が立つ。
弾道弾の雨が降り注いだ外の世界は。
豪奢な御殿の瓦礫が崩れ落ち。
庭園の地面はでこぼこに捲れ。
あたかも大災害の様相を呈している。
糞垂れが!!!
馬鹿共は本当に、加減という言葉をまるで知識らない。
眉を寄せ見上げる空の彼方。
群れなす回遊魚のように。
ゆっくりと大きくなってくる追加の弾道弾、十と数発。
冗談じゃねえ。
あの連中。
今夜ここで、第八次宇宙大戦でも引き起こすつもりか。
いや、こうしては居られない!
一刻も早くオバマを奪還し、この場を去らなければ!!
俺は相棒に駆け戻り、挿されたままの鍵を回す。
初手からアクセル全開。