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暗く鎮かな土蔵の内部。
闇なお黒く輝く宝石。
よう、相棒。
また逢えたな。
どれ程こうしていたものか。
話数にして、十と数回。
現実な日数で半月程が経過したかのような。
無論、それは錯覚。
至高の美術の前では。
人間の考え出した時間の経過なぞ、まるでその意味を喪失ってしまう。
永遠にも思える数瞬の逢瀬。
引き裂く様に。
悲運。
悲運。
間の抜けた。
無粋な飛翔音が外界より届く。
間を置いて、爆音、地鳴り。
聴き覚えのある弾頭弾の音響。
先ほど特殊徹甲炸裂弾で風穴をぶち空けた、土蔵の入り口へ思わず駆け出す。
馬鹿共…!!
確かに、『派手にやれ』とは言った。
言ったが、しかし!
『オゥ!任せろ!』
馬鹿のサムズアップが脳裡に再生される。