1015/1502
8 - 176
「じゃあ必要なのはそんなもん?僕と湯川専務とブレックス准将、<当番>の人に…ナイトインアーマー君。あとは…。」
「ハー!!」
闇の中。
タプタプタプと響く肉音、いち、にぃ、さんと数のカウント遮るように、部屋の隅から奇声があがる。
小太りの影と大柄な影、痩せた影の三人のほか。
他にいないはずの不意討ちの声に、思わず一同ギョッと固まる。
「ヘイ旦那、ミーオ忘レテモラッチャ困ルゼ!」
動きの止まった視線の先に、スポットライトがカッ!と灯り。
変な男がガッツポーズ。
変な男である。
「摘まみ出せ。」
大柄な影が手元のボタンをポッチと押す。
「ハー!?」
変な男の足元に、ポッカと丸い穴が開く。
悲鳴は遠く宇宙の彼方、無限の底へと吸い込まれていく。
「アイ、スクリームぅ。」
「うんうん、君ももう少しちゃんとしてくれないとねえ。ああはなりたくないでしょ。」
闇の中。
小太りの声が不機嫌に告げる。




