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「うんだけどさあ。毎回粛正しまくったからねえ、けっこう足りなくなってるじゃない?メンバー。ほら我々、僅か14人で全宇宙を裏から支配していると噂される宇宙海賊組織、通称『フォーティーン』の。ちょこちょこ補充してはいるんだけどねえ。ぶっちゃけ、いま何人いるんだっけねえ。」
闇の中。
顎の肉の波打つ音が、タプタプタプといち、にぃ、さん、しぃ。
指折るかわりに数を数える。
「7人?8人?うーん。」
「ですから。今後においては我々、僅か14人で全宇宙を裏から支配していると噂される宇宙海賊組織、通称『フォーティーン』も必ずしも14人ある必要はない。むしろ減らしていくべきだと…。」
数を数える顎肉の音を、大柄な影の右手が遮る。
穏やかな声は穏やかではあるが。
若干、常の穏やかさが薄れ、棘のあるような物言いをする。
「だから、ねえ。7~8人じゃない?必要なのは。」
小太りの顎が、ニュニュッと歪む。




