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一歩、一歩。
静かに進んでいた甲冑の騎士の足元が爆ぜる。
バネ仕掛けのオモチャのように、面白いポーズで吹き飛ぶ銀色の鎧。
「あー。そういえばあのへん。地雷源、でしたっけ。」
「せっかくカッコよく歩いてたのに…。」
ノンストップとラジオコントロール。
二人は騎士の舞う空を見上げる。
二人の目線の動きに合わせ、放物線を描いて地に落ちる鎧。
ズシャリ。
バブーン!
落ちた地点にまた地雷。
ズシャリ。
バブーン!
ズシャリ。
バブーン!
幾度ともなくバウンドを繰り返し。
甲冑の騎士はとにもかくにも、目指す宿敵の元へとたどり着いた。
「おーい旦那、ヨロイの旦那。ダイジョーブかぁ?」
止まらない男。
ノンストップが、湯気を立て「卍」の形に倒れたまま動かない甲冑の騎士をペチペチ叩く。
「ハッシャシマス?」
マシーンマンの問いに。
「もう許してあげなさい。」
ラジオコントロールがため息で答える。