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放浪屍鬼の世界 デーモンオーガディストピア  作者: 七夜月 文
2章 --天翔艦クラールブルーメ--
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再会 1


ジークルーンたちが村に到着して数日がたったが、いまだに工場から伸びてくるトンネルとはつながっておらず村の片づけが続いている。

その片づけに参加せず暇を持て余したユウセイがジークルーンのもとへとやってきた。


「なぁ、ジークルーン」

「なんですか?」


「一度、ジークルーンの天翔艦を見たいね。破損個所とかはすぐに私らで直せるけどがれきに埋まっているとなると掘り返すのに時間がかかる」

「見に行きますか? ここから歩きで一時間かからない位置にあります、この村に来るときは遠回りをしてもっと時間がかかりましたけど。でも崩れて瓦礫だらけになっていると思いますし道がありませんよね」


「無限軌道のついた車両でも作るか、瓦礫の上を走る車両の姿が空から見つからないといいなぁ。トラックと違って行動の幅が広がる」

「何でも作れるんですねユウセイは。でも城塞都市に集まる人はいいですけど、こんな状況下で基地に向かう車両は目立ちませんか?」


「来た時のトラックのように周囲に映像でカモフラージュしてもいいんだけどね、さすがに履帯の後を見つからないようにするのはむつかしい。しかし徒歩は嫌だな」

「そうですね、また途中でユウセイの休憩なんて挟んでいたら往復で何時間かかるか。戻りが遅いとジュンセイたちが心配します」


「ジークルーン、君毒舌だね。言葉のとげがきつい」

「自分に実感はありませんがそうなんですか」


工場から延ばしているトンネルがレイショウたちの村に到着するまで村の片づけをするレイショウ。

体に入っているナノマシンの身体能力の向上の力で大きな荷物を一人で持ち上げ、村の隅へと運んでいく。

専用の小さな手袋などをナノマシンで作ってもらい、小さいながらもせっせとジュンセイの手伝いをするハジメ。


「我々が空に向かうとき彼はここに置いていくのかな?」

「ええ、レイショウさんとハジメさんは自分が保護していただけなので。ここをもう少し清潔かつ安全な場所にできたら、自分は何の心配もなく空へ行けます」


「食料を作るエデンガーデンも加工食品を作る城塞都市もないだろう、放っておけばいずれ食糧難でここを去っていく」

「かもしれません、ですがそれは自分には関係のないことです。自分は彼らに安全暮らせる場所まで連れて行くと約束をしただけですから。結果的に悲劇のあったこの場所へと戻ってくることにはなりましたが、鬼の襲撃におびえることのない安全な場所を用意することができました……それでいいんです」


「意外だね、ずいぶんと仲もよいようだしもう少し深まった関係だと思った」

「そうでしょうか? レイショウさんによって目覚めた自分は、この世界のことを知るために彼の村へ行き、情報が足りなかったので城塞都市へと向かった。その後チュウジョウやジュンセイと出会い、案内をしてくれたレイショウさんの村が襲われると聞き一宿一飯の恩を返すために助けに向かった。村を守ることができず助けられたレイショウさんたちが新たに安全に暮らせる場所を探しエデンガーデンへと向かい鬼を作っていると聞いてその場を離れ、人のために戦ったアルケミストが一世紀の間に変わってしまい、城塞都市に人のためのものを作っている工場のあるあなたの場所へと向かった」


「まぁ、物の流れを衛星で追跡して隠れて暮らす村の場所を探していたんだけどね」

「ええ、あなたが鬼を操作していた。満月の時に行動させていたのに何か意味はあったんですか?」


「満月の日は鬼が襲ってくるという印象を植え付け、防衛のために外へは出ず村に防衛のため全員を集めたところでいくつかの村を選んで鬼を突撃させる。それ以外にも月で見ている他の子らに私が仕事をしているのを見せつけていただけだよ。ほかの国でもそうやっていた」

「そういえば、ほかの国のアルケミストとも通信きるんってしたっけ?」


「長距離通信は衛星と大きなアンテナが必要で今はできないけどね、ジークルーンたちが来た時に見せたあの融合体もほかの国で作られた産物さ、驚いただろう」

「そんなことを言っていましたね、誰ですあんないかれた怪物を作ったのは。ハジメさんが怯えていましたよ」


「人口の多い国でね、向こうの本国ではもっと大きなものが闊歩しているはず。他国を衛星映像越しに見ただけで何を目的としてあんな形にしたのかわからないね、タフさもそうだが心的恐怖心をあおる目的のようだが見様見真似だからあの怪物の適切な使い方もあれで会っていたのかわかっていない」

「命をもてあそぶ、あなたにはきっとバツがくだりますよユウセイ」


「ははは、もう数十年になるけどいまだにないね。彼に殴られたことがそれならば軽すぎる。それに私はたくさんいるし一人くらいに罰が当たっても何ともない」


ため息をつきユウセイは村を見回す。

薄暗い燃料のランプではなく光量の高いライトに照らされて、光源のある中央部だけを照らしているだけで高い天井やぼんやりと村の隅など広い空間を照らしている。

いらないものは村の端に寄せ村の中央部はある程度開けたものへと変わり、そこに並ぶ真新しい一人ずつに渡された小部屋。


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