英爽学園の戦闘物語 EP.3 魔法の理解
「神崎 翔を殺せ」
「了解」
―その頃―
「えっと、神崎 翔です。よろしくお願いします」
「あれが男性初の魔法使いで、アリス様を一撃で倒したっていう人ね」
「噂では《魔王》の生まれ変わりらしいわよ」
色々な所から声が聞こえてくる。
「はあ…」
翔はため息をついた。
「はいはいはいはいはーい!!質問いいですか?」
元気な少女が手を挙げていった
「どうした坂上?」
「はい、なんでも聞いてください、答えられるものだったら答えます」
「じゃあ、神崎さんはアリス様が強かったですか?」
とても興味深そうに聞いた。
「うん、魔法起動も早いし、強かったよ」
「えっ、でも神崎さんはアリス様を一撃で倒したんですよね?」
坂上は驚いた。
「俺はアリス・ポーラだっけ?そいつの魔法起動の速度が並大抵の人だったら絶対に出来ない起動のスピードを強いと言った、しかも第五階級の難しい魔法を」
翔は説明した。
「ちょっとまて、神崎、あなた魔法見ただけで何階級の魔法か分かるの!?」
先生が驚いた。
「はい、最大八階級までの呪文なら全部」
「ものすごい数の魔法を全て覚えるなんて、優れた教員でも5つは間違えるのに、これは分かる?」
先生は魔法を唱え始めた。
「第三階級、魔法能力《忘却》」
翔は答えた。
「正解、凄いね」
先生は拍手した。
それに釣られて生徒のみんなも拍手した。
「すごい、凄すぎる」
「だからアリス様の魔法も避けれたんですね」
色々な所から歓声と感心の声が上がった。
「先生、質問いいですか?」
翔は先生に尋ねた。
「ん?なんだ?」
「先生、アリスさんってどの階級までの魔法を使用できるんですか?」
翔は尋ねた。
「私も全て把握してる訳では無いが最大で5階級位だと思うぞ」
「じゃあ、あれが本気だったのか、ちょっと失望しました」
翔はぐったりして言った。
「どうした、神崎?」
「いや、あの魔法が最大の魔法ならちょっと色々な取り柄がないとなかなかいい勝負ができないので、例えばアリスさんは魔法起動速度が他の人より全然違うみたいな感じのものが欲しいんですよ」
翔は言った。
「そうね、それならこの教室のメンバー全員と戦ってみたらどう?
何か自分にも取り柄があるか分かるんじゃない?」
先生が言った。
「学園長の開く戦闘大会も来月には有るんすけどいいですか?」
翔は聞いた。
「ああ、それなら、学園長から許可をもらっておく」
「わかりました、クラス全員対俺ですね、ハンデはどれくらい付けますか?」
翔は聞いた。
「あなたは私の生徒を舐めてるのか、ハンデはなしでいい」
「わかりました」
学園長の開く戦闘大会の前哨戦になる。