第18話 バカな・・・早すぎる・・・
今回は書いててよくわからなくなってきてしまったので、少々雑な仕上がりになっております、すいません。
”魔の森”から出るまでに2度もゴブリンの集団に遭遇し、当然の如く全滅させた訳で、ゴブリンの右耳を入れている袋の中には15の緑色の右耳が入っている、不気味だ。森から出たあとは魔物に遭遇もせずに普通にノクタスの街に着いた、大体昼頃に街を出て、いまは日の傾き具合からしてもうすぐ4時くらいか、ギルドに行って依頼の達成報告でもすればいいくらいの時間だな。
いつも学校に向かうときは西門を使っており、最近は西門周辺の景色は見慣れていたのだが、”魔の森”へは東門の方が近いためそちらを通っている。ちなみに、ノクタスの街には西門と東門の他にも、当然のように北門と南門が存在する。
東門周辺の見慣れない景色を楽しみながらギルドへ向かおうとしたところ、東門の若い駐屯兵に呼び止められた。
「そこのローブ!何者だ!」
まさかの弊害。自分でも怪しいとは思っていたがまさか止められる程とは...というか出て行くときは何も言わなかったくせに帰ってくるときは止めるのか、と思ったら兵士が変わってやがる。俺が街から出て行く時はいい感じの優しそうなおっさん兵士だったのが、いまは若さ故に正義感が溢れすぎてそうな青年になっていやがる。こういうのが一番面倒なんだよなぁ。
取り敢えず、こっちは身分証明のできるギルドカードを持っているため、どこかへ連れて行かれて事情聴取とかいうことにはならないだろう。俺はマントの中から出すように、”倉庫”からギルドカードを取り出し、兵士に見せる。わざわざ”倉庫”に入れる理由は無くさないように、それだけだ。紛失したら金がかかるし。
俺がギルドカードを見せると兵士は訝しげな顔をして、ギルドカードと俺を見比べて顎に手を当てて、からのドヤ顔。うっざ。
「んん?そのギルドカードは本物か?偽物じゃないのか?」
ぶっころがすぞてめぇコラ。とは言えない、言えるけど面倒だから言えない、いやもうすでに面倒臭いんだが...
「んん?まぁいいか、調べれば分かることだ、さぁギルドカードを寄越せ」
なんでコイツはいちいち偉そうなの?ねぇなんでなの?もう俺激おこおこぷんぷん丸だぞお前。しかもお前、持ち場離れて大丈夫なのかよ...あ、もう一人若い兵士がいるのか、すごい手を合わせて「ごめんね」と口の動きで俺に伝えようとしているんだが、苦労してそうだな。
まぁ、【コンシール】でギルドカードの内容を偽装している俺がいうのもなんだが、ギルドカードの偽物を使って、街に出入りして罪を犯す輩もいるみたいだし、仕方ないか。あそこの若い兵士くんに免じて今回は許してやることにしよう。
そんなことを考えていると、ギルドカードを調べ終えた兵士が戻ってきた、結果は勿論本物の筈だが、まだどこか納得いかないような顔をしている。お前は俺になんの恨みがあるというんだ。
「ッチ、ほらよ」
そう言って青年兵士が俺のギルドカードを投げてきた。お前やっぱ許さんわ、ただの社会舐めきったクソガキみたいだなコイツ。ほらお前、むこうの兵士くんが「あちゃぁ」って表情してんぞ、労ってやれよ、友人は大切にな。
俺は投げられたギルドカードを受け取ると、そのままギルドに向かった。次からは遠回りになるけど北門からいこうかな...考えておこう。
場所は変わって冒険者ギルド手前、先程の出来事によるイライラはだいぶおさまってきた、よかった。
そしてまぁ、これからギルドに入って依頼の達成報告をするわけなんだが、ここで一つ思い出して欲しい、俺の持っているゴブリンの右耳は全部で15、ということはゴブリン討伐の依頼を3回達成できることになるということだ、多分。そしてさらに、何故かは知らないがいまの時代の新米冒険者は、ゴブリン一匹もろくに倒せないやつもいるらしい、この依頼も新米冒険者4、5人で、ようやくできるかな程度のものらしい、それを俺は3回分、15の右耳を集めてきた、ソロで。あの情報が本当ならば俺は期待の新人として注目されるかもしれない、そして巡るめく面倒臭いトラブルの数々。いや、考えすぎか、見た感じ悪そうなやつはいなかったし、大丈夫だろ。
そう思い切って、俺はギルドの扉を開ける。ギルドの建物の内部を見渡すと、昼に来た時よりも若干だが人の数が多いような気がした。そしてギルドのなかになる酒場には、明らかに問題を起こしそうな髭面のおっさんたちがいた。目をつけないで欲しい、【ハイド】は今の姿はあまり意味がないから気配を消そう、俺は空気。
そしてそのまま受付に薬草、毒消し草、ゴブリンの耳がそれぞれ入った袋3つを出して、ギルドカードを渡す。
「あ、はい。依頼の達成報告ですね?」
受付の人は、昼のときとはまた違う女性だった。ギルドの受付は基本は美人のお姉さんだ、理由は冒険者の野郎どもの士気を上げるためだとかなんだとか、まぁこれが原因で問題が起こったりもするのだが、全体的にみるとプラスだ。
受付の美人さんは「えーと...F-01、02、04...」と言いながら俺が出した袋のうちの、ゴブリンの耳が入っているものをみてギョッとした。かわいい。
しかし、その後も、若干オロオロしながらも作業をこなし、俺に、ギルドカードと銅貨30枚を渡してきた。
「えっと、こちらが依頼の達成報酬とギルドカードになります」
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レイク・ドレヴィア 男
ランク:E
受諾依頼
なし
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ランクアップしとるがな、しかもE。早いな、俺はあと数日は掛かるかと思っていたんだがまさか一日、いや数時間とは...まぁいいか、Eということは討伐系の依頼も増えているだろうし、時間の問題であまり遠くには行けそうもないが、Eランクだとまだ”魔の森”の依頼とかあるんじゃないのか、あるだろう。
兎に角も、これ以上は依頼は受ける気はないので続きはまた明日、明日は朝から来ようか...いや、アンジェさんが...うん、大丈夫だな。取り敢えず孤児院に帰るか、そろそろみんなも帰ってくるころだろう。
俺はいつものように”倉庫”へギルドカードと銅貨をしまい、ギルドを出た。良かった...あのおっさん連中には見つからずに済んだようだ。俺はギルドから少し歩いたところで裏路地に入る、まだ日が出ているにもかかわらず、やはり暗い、嫌いじゃないが。
俺はオーラを纏って、その場から隣りの建物の屋根の上までとぶ、着地や歩くときに音が鳴らないようにしながら、結構なスピードで屋根伝いに走ったり飛んだりして行く、そうすること数分、アスメド孤児院に無事帰還、俺は孤児院に入る前にローブを脱いで【ハイド】を使う。そしてローブを”倉庫”にしまってから、俺の部屋に直行。ここまでくればもう安心。
取り敢えず、服が汗で気持ち悪かったので、【クリーン】を使ってから扉の鍵とカーテンを閉めて、普段着に着替える。俺は二度と同じ過ちは繰り返さないのだよ。
着替え終わった俺は、扉の鍵とカーテンと窓を開けてそのままベッドに倒れこむ。昔の俺基準で言えばこんなものは軽い運動のうちにも入らないのだが、今の俺の身体にはかなりこたえているようで、全身がかなり重い。
「もっと体力付けないとな...」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
覚醒。どうやら俺は眠っていたようだ、そしてベッドに横たわる俺の横には緑髪の少女、クレアが頬を染め、ニヤニヤといった表情で俺を見ている。
「おはよ、アリス」
「...おはよう、ていうには少し遅い気がするけどな」
日が落ち始めているらしく、あたりは昼間ほどの明るさはなかった。時間にして6時の少し前くらいか...もうすぐ夕飯の時間だな、クレアは俺を呼びに来てくれたのか。
「ふふふ...」
「...なに笑ってんだお前」
「ふふ、アリスの寝顔が可愛くってつい...いやぁ、眼福眼福」
「...そうか」
「うわーリアクションが薄いー」
クレアが両手で軽くベッドを叩きながらそう言った。
「んぁ、寝起きはこんなもんだろ」
「まぁ可愛いからいいや、もうすぐご飯だよー」
「あいよー」
返事と同時に、固まった身体を伸ばし始める。こういう時に伸ばすと一番気持ちいいんだよなぁ。
さて、と。明日に備えて今日は早めに休むかな。
そうして俺の新しい冒険者としての1日目が終わった。
ちょっと展開はやめようかと思っております作者でございますはい。
今回は、書き出しはともかくあとになるにつれて、自分でも書いてて良くわからなくなってしまいました、その結果が上の文章でございます、いやほんとすいません、次回には治ってるといいな...
次回は安定の一週間以内、更新は18時の予定です!ストックが溜まる日はくるのかッ!
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