第7話 百合の花
若干混乱しながら書きました!
今回は僕の欲望を少し詰めてみましたよ!ぐへへ。
今日の”ファイヤー”しかり”ファイヤーボール”しかり、1000年後のこの世界の魔法は、俺の生きていた時代とすこしというかかなり違っている可能性がある。
そして俺は図書館の端のほうに位置する魔道書のコーナーにいた。魔道書は俺が知るものと同じ、魔法の呪文や構成、意味などを記したものだったが、予想通り肝心の内容は、俺の知らないものばかりで、属性の数も少なかった。
1000年前の時代と同じ属性は、火、水、風、土、光の基本の5属性のみだった。本来ならば、この5つの属性から派生する、氷や闇といった属性もあるのだが、いくら探しても呪文の1つも乗っておらず、古そうな魔道書に、失われた魔法という言葉が書かれていた。それによると、氷や闇といった派生系の属性は現在では失われているらしい。治癒魔法も存在はするものの使い手は少なく、魔法自体も、数百年前に作られたという治癒魔法が主流で、俺の知る【ヒール】に比べてもかなり治癒効果は低そうだった。
1000年前の魔法自体この図書館に置いてある魔道書には書かれていなかった、中には記述が載っているものもあったが、それによれば1000年前の魔法は古代魔法と呼ばれており、今となってはその使い手も数えるほどしかいないらしい。そういえばアンジェさんは治癒魔法の【エルヒール】を使っていたな、この本が正しければ【エルヒール】も古代魔法の一つのはず、アンジェさんは本当はかなりの凄腕魔法使いなのかもしれないな、まぁいまのこの世界にしては、だが。
そして俺の知らないあの”ファイヤー”とかその他の魔法に関してだが、この図書館にある魔導書はほぼ全て、それらの魔法について書かれたものだった。
魔導書によれば、あれらの魔法が現代の魔法の主流であり、1000年前の魔法、つまり古代魔法を使うときと同じように魔力の制御を行って、ルーンに魔力を込めなければならないのだが、なぜか現在では半自動的に魔力を制御してくれる杖や指輪型の魔法武具と呼ばれる道具を使って魔法を使うらしい。
その杖や魔法には、とあるルーンを刻んだ魔力結晶が装飾されており、使用者の意思にそって魔力が自動的にルーンに込められるらしい。魔力結晶にルーンを刻むという技術はしらないが、1000年も経ってるんだ、新しい技術くらい開発されるだろう。
しかしまぁ、そういえば測定の時にクラスの奴らはほとんど杖を持っていたな、何事かと思ったがそういうことか。何人かは杖を持っていなかったが指輪タイプをつけているのだろう。
俺も指輪とか付けたほうがいいかな?別に杖を持っていなくても不信がられることはないだろうが、流石に魔法を使うときに指輪も杖もつけていないとちょっとした騒ぎになりそうだな、そして俺はいろいろな事件に巻き込まれいくのか...うん、適当な指輪でもつけるか。
さて、現在のこの世界での魔法についてだが、基本的には火、水、風、土、光の5つ、あとは治癒魔法と補助魔法があるらしい。
魔法は全て俺の知らないもので、魔法は下級、中級、上級、最上級、伝説級と分かれているらしく、昔も下位、中位、上位、最上位と分かれていたからその認識でいいだろう。昔は伝説級なんてものは無かったが、これには古代魔法のいくつかがあてはまるらしい。今日見た”ファイヤー”は火属性の下級魔法であり、簡単に言えばただの火の塊をぶつける魔法らしい。
魔法を使うためには、魔法の呪文と魔法名のルーンを理解しなければならない。呪文は兎も角魔法名のほうがすこし難しい、まぁ難しいといっても、その魔法がどういうものかわかれば理解したことになるので、一回見たらもう使えると思っていいだろう。
ちなみにチート時代の俺は神がかりてきな記憶能力を持っていて、今の俺にもその記憶能力は受け継がれているらしく、魔導書の内容がスラスラ入っていった。まぁこの記憶能力が発揮されるのは興味があるものだけで、イマイチ興味が沸かないものやどうでもいいものはすぐに忘れる、だからほら、名前が惜しいあの貴族君(笑)の名前が思い出せないんだ。名前を言えとか言われたらどうしようかな。
そんなこんなでもうかなりの時間が経っていたらしく、俺が魔導書を本棚に戻していると横から声がかかった。
「お、やっぱりここにいた」
やっぱりクレアか、そういえばいま何時くらいなんだ?窓から指す光はまだ明るい。大体4時くらいか?
日の入りは6時くらいだったな。
「すまんな、待たせた挙句に探させるようなことまでさせて」
「いやぁ、私はアリスと一緒に帰りたいだけだからねぇ」
「そうか?そう言ってもらえるとありがたい」
あぁ、本当に、俺が男だったらフラグだのなんだのでラブコメみたいになってたんだろうけどなぁ、惜しいなまったく。
それから数十分歩いて学校を出た。朝みたあの駐車場じみた場所もいくらか空いていた。
霊獣車に使われるテンプルという霊獣は、ある2点の間のみを異空間で移動することができる能力を持った霊獣だ。つまり朝乗ってきたあの5台でしかノクタスの街に帰れない、まぁ居なかったとしても数十分待てば往復してくるが。
今日は普通に残っていたため、それに乗って帰る。朝乗ってきたときよりもいくらか人が乗っていた、それでも狭いという訳ではないが。
そして何事もなく帰宅。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
現在地は孤児院の脱衣所、その先には個人浴場がある。俺は別に女だということを隠しているわけではないが、案外面白そうなのでまだ男のフリをしている。そのせいで、まだ孤児院の連中(院長、アンジェさん、クレア以外)は俺のことを男だと思っている。
孤児院には大浴場があるのだが、例のアレを未だに信じ続けているアンジェさんからこの個人浴場を使ってもいいのよ?と言われた。というかそろそろ気づいても良いと思う。
しかもそんなことを俺は一回も言ってないし、アンジェさんが勝手に一人で勘違いしているだけなのだ、いや面白いからいいんだけどさぁ。
個人浴場もなんとなく助かっている。大浴場はもちろんだが混浴ではない、そうなれば現在進行形で女である俺は男湯に入るわけにもいかない、いや入ってもいいんだけど変なフラグ立ちそうだから入りたくない、かと言って女湯に入るのもなんか罪悪感がすごい。だから結果的にこれで俺はこれでいいと思う。
脱衣所で俺は上下全部脱ぎ、一糸まとわぬ生まれたままの姿になる、脱衣所に設置されている鏡には全裸の銀髪セミロングの美少女が写っている。目は若干釣り目で瞳の色は青色、体型はいわゆる幼児体型というやつか、いや年相応だろう。最初の方は俺も恥ずかしかったがもう慣れた、人間の適応力ってすごいね!
そういえば俺があの身体になったときは、あれが誰の身体かとか悩んだものだが今回はそんなことなかったな。直感で今回も同じようなものだと思っただけだが、正直どうでもいい。俺の身体は俺の身体だ、ほかの誰の身体でもない。
そんなことを思いつつ、シャワーで身体を流す。このシャワーからでているのはお湯だ、しかし1000年前はこんなものはなかった。よくある桶に入ったお湯で、身体を拭くくらいだ、別に身体の汚れを落とす呪文もあったのだが、日本人としての意地なのかこれは欠かせなかった。
お湯が出てくるこのシャワーや浴槽にお湯を張るための蛇口はすべて魔導具の一種らしい、詳しいことは分からないが便利になったとだけ言っておこう。
そしてとうとつに後ろから声がかかる、聞きなれた声だ。後ろを振り向くと真っ裸のクレアがいた、マッパですよ。俺は顔が熱くなるのを感じた。
「え、もしかして照れてる?うふふ、真っ赤になっちゃって、かっわいー」
「な、なななんで入ってきてんのお前!?」
「良いじゃん別に、女同士裸の付き合いと行きましょうよ」
何を言ってやがるこいつは、今は女とはいえこのシュチュエーションはヤバイと思いますハイ。鼻血でてきそう。
俺はクレアの方を一切向かないで自分の髪をグシャグシャと雑に洗い始める、そして再び後ろから声がかかる、ちょっと驚愕というか怒りも混じっている。
「ちょっと何してんの!?」
「は?」
クレアは俺の洗い方の雑さに心底お怒りのようです。
別にどうでもいいんだがなぁ、髪の艶なんぞどうでもいいし。しかしクレアは心底お怒りのご様子、そしてクレアが洗うとか言ってきた。そしてそうなった。拒否はしたさ、でもあれはダメだと思うんだ、俺が今まで戦ってきたなかでも上位に食い込むほどの恐怖を味わったよ、だから従うしかなかったんだ、だからいま俺の背中に当たるこのなんともいえない柔らかいアレもしょうがないんだ!ていうかなんで当たってんだ、お前も12歳じゃなかったか!?発育がはや...いやなんでもない。
そうだ、こういうときは円周率を数えれば良いんだっけ。円周率...πか?パイ...ぱい...ぐああああああ!!!ダメだ、集中できねぇ。
「ふぅ...こんなもんかな」
やっと終わったか...なんでたかが頭洗うだけでこんなに疲れないといけないんだよ。
「じゃあ、次は体ね」
「!?」
何を言ってるんですかこの娘は。
「いやいや!体は、体は自分で洗うから!」
「どうせ、力任せに擦ってるんでしょ?」
「うっ」
「いつも上がったときにヒリヒリするんじゃないの?」
「なんで知ってんだよ!」
「え、図星なの?まさかとは思ったけど...」
え?なにこれ、誘導尋問なの?俺ハメられたの?
クレアはもう洗う気満々だ、ちなみに俺はクレアの身体を見ないようにずっと前を向いているわけだが、背後から聞こえる楽しそうな声を聞くのはなかなか恐怖をそそるぜぇ。
クレアはまるでマイカーを洗うかのように俺の身体を洗っていく、抵抗?無駄だぜそんなものは、犬の気持ちが分かったような気がするよ。前だけは死守させてもらったがな。
そして湯船へ、クレアはなんか言っていたが無視した、お前は自分で洗え。
「アリス...」
「ん?」
「...いや、なんでもない」
「なんだ?おかしな奴だな...」
「えい!」
「ひゃわ!?どどど、どこ触ってんだおまえは!」
「ふむふむ...これからの成長に期待ですな...」
非常に百合百合していたとだけ言っておこう。
風呂から上がったあとは、いつも通り魔力量とオーラオードを増やす鍛錬を欠かさずにやっておく、何事も積み重ねが大事なのじゃよ、ほっほっほ。
そんなこんなで俺の長かった一日は終わりを迎えるのだった。
最近文章がおかしいんですけど、なんか迷走してるような気がするんですけど、まぁ大丈夫ですよね。
元々プロットとか作らないで書いてるせいで最近さらにグッダグダになっていますが、もうしばらく説明回が続く気がするんじゃ。
さて次回は未定です!一週間以内ですね!はい!!!
それでは!お気入り登録または評価よろしくお願いします!!