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第5話 やっぱりというか当然というか

皆様!謹賀新年明けましておめでとうございます!

本当は元旦の0時にあげたかったんですけどダメでした!

 クラス全員が席に座り終わると、担任の教師が壇上に上がった。クラスはまだざわついてる、静かにしろよとは思ったが、そういえばこいつらは12歳、日本でいえばピカピカの中学生なのだ、まぁこんなもんだろう。

 

「みなさん静かに。えー、6組の担任になりました、ジーナ・ファクトゥディスです、よろしく」


 担任の名前は、ジーナ先生というらしい。名前から分かると思うが女性だ、そして美人だ。うん、大人の女性、イイね。

 そして恒例の自己紹介が始まる。前の席のやつらから続々と自分の名前とたまにもう一言を言っていく。なんか普通だ、ちょっと不思議な教室のただの中学校だ。


「ダント・テオラドルだ!俺のような上流貴族と同じ空間で学べることを誇りに思うがいい!」


 で、でた~、定番(テンプレ)のやつ居た~。

 ちょっとまて、笑うな。俺以外にも若干笑っているやつがいるがそれでも笑うな、俺の予想ではここで笑ったが最後、あの貴族(笑)に目を付けられて面倒なことになる、真顔、いやそれもダメだな、若干尊敬の意を込めた顔でも作っておこう。

 あの貴族、ダント(名前が惜しい)とかいうやつの周りの席にはあいつの子分がいるらしく、「よっ!流石は次期テオラドル家の当主様でございます!」とか「さすが!子爵家のご長男は気迫が違います!」などと言われている、周りの席の奴らが凄いウザそうだ、顔にはあまり出てないけど。

 貴族の後に自己紹介した子は凄く気まずそうだった、まぁしょうがないね。その後はだんだんと元の雰囲気を取り戻していった。

 そして遂に俺の前の列だ。


「俺はレイザック・オクタヴィア、みんな、よろしく!」


 俺の丁度3つ隣りの前に席に座るレイザックとなのった少年は、すげえイケメンだった。クラスの女子たちの頬が若干赤くなっている、横のクレアは「わぁーイケメンくんだー」と言っている、なるほど、興味無しか。

 そして遂に俺の番が回ってきた。最初が重要だ、なるべく誰の頭にも残らないように普通の自己紹介をするんだ、チート時代の俺はいろいろ悪目立ちしすぎたからな、俺は二度と同じ轍は踏まないぜ。んー、声も低くしていくか、その結果ちょっとショタっぽくなったが年齢的には間違ってないからこれでいいだろう。おし、行くか!


「アリス・エステリアです、よろしくお願いします」


 よし!完璧だ、普通だ。もはやモブのセリフだがそれでいい、俺はモブだ、それでいい。

 お次はクレアだ。


「えーと、クレア・フェイシスです!みんな、よろしくね!」


 おぉ、なんか美少女オーラが出てるな...チラッとクラスを見渡すと、案の定何人かの男子が、いや女子も見とれているようだ、男子たちが「あれがあの...」とか「すげぇかわいいな...」とか言っている、後者ともかく前者はなにか前から知っているような言い方だな、クレアが終わって次の子が言い始めると、俺は小声でクレアに聞いてみる。


「クレア...お前有名人なの?」

「?いや...そんなことないけど...」


 いや、そんなことないなんてことはないだろう...ま、クレアは可愛いからな、大方非公認のファンクラブでもできているんだろう、クレアが知らないってことは被害はまだ出てないんだろうが、俺に何かしてこないだろうな...まぁあればの話なんだがな...

 そんなこんなで全員の自己紹介が終わった、俺は別に注目もなにもされてないらしい、良かった。


 まだ初日だからなのか、授業は、授業というよりも学校説明みたいな感じだった。内容は主に授業の時間割についてだ。

 魔法科が習うのは、共通の言語、算術、歴史、地理に加えて、魔法実習、薬学、魔法学、魔術学、魔法工学だ。一日の授業数は3、一つの授業時間は基本1時間だ。少ないと思うかも知れないが、日本が多すぎるんだ、これくらいで丁度良いだろう。

 

 鐘が鳴った、12時だな。クラスの男子が「ハラ減った~」とボヤいている。まぁ俺も減ったけど、これから食堂行くらしいから我慢しとけ。


 この学院は食堂も備わっているらしい、もちろん無料、さすがだ。味もなかなかと評判らしいからな、割と楽しみだ。

 そして食堂到着、第一印象はデカイ、それだけだ。いやデカすぎだろこれ、しかもここ中等部専用らしい、高等部は違うところにあるらしい。デカイ。

 食堂の食事も評判どうりなかなかに美味しかった、毎日献立が変わるらしいし飽きなくていいな。

 男子諸君はかなりガツガツと食いまくっている、俺もそうしたいのはやまやまなんだがこの身体の胃は小さいからな、そんなに入らん、しかしこれ食費大丈夫か?

 まぁそして昼食も終わって午後突入、なんか入学試験があるらしい。


 場所は変わって訓練場、ここは魔法科の魔法実習と剣術科の授業でよく使うらしい、そしてこの場所でいまから実力測定なるものがあるらしい。

 実力測定には、あの【ステータス】も使うらしい、なんでもその結果の総合で、クラスの序列が決まるんだと、詳しいことは右から左に受け流したのでよく覚えていないが、順位だと思ってていいだろうか。

 実力測定の内容は、まず簡単な魔法の使用、そして【ステータス】での能力確認だ。魔法の部分はいるのかと思ったが、なんか魔法を使う技術を見ているらしい、良く分からんな。

 俺は最初の方に出るのは嫌な予感しかしないのでやめて、後ろのほうはなんか注目されそうなのでやめにして、最終的に丁度真ん中すこし前ぐらいの順番になった。

 とか思っている間に一人目が始まるみたいだ。


「キエン・ミストレルです!お願いします!」

「良し!始めろ!」


 ちなみに測定のために、ジーナ先生じゃなく養護教諭のような先生が代わりにいるのだが、これがもう教官と呼ぶに相応しい格好をしておられる、しかも3人。ジーナ先生は遠くの方でこちらを見てニコニコ笑っている。


「我が身に宿りし精霊よ、我が力を持って命を聞き届けよ、【ファイヤー】!」


(は?ファイヤー?なんだそれ、俺そんな魔法聞いたことないぞ?新しい魔法か?)


 キエンだっけ?その子が唱えた"ファイヤー"という魔法に俺は聞き覚えがない、まぁ新しい魔法だとは思ったが、その魔法は【フレイム】と同じ、いや少し威力は低そうだが、なんにせよ同じような魔法だった。アラン語で魔法を作ることはかなり困難だ、だが出来ない訳ではない、しかしわざわざ同じような魔法を作る必要があったのか?まぁ新しい属性、効果の魔法を作ろうとするから魔法を作るのが難しくなるのだが。

 兎に角、その後も俺の知らない魔法ばかりをみんなは使った。俺の転生して、この世界があれから何年経っているのかは知らないが、俺の知っている魔法は今この世界でメジャーじゃない可能性が高い、みんなが使わないような魔法を使えば目立つだろうな、やだな、目立ちたくない。

 そんな俺を他所に測定はどんどこ進んでいく、【ステータス】がどんな感じかは分からんがそれよりもまず魔法だ。

 しょうがない、最終手段だな。


 そしてもうすぐ俺の番なんだが、【ステータス】を使っての能力確認を終えた男子がわいわいと喋っているのが耳に入ってきた。


「おい、お前どれくらだったよ、ちょっと言ってみろよ、俺も言うからさ」

「俺か~?嫌~マジ普通だよ?」

「なんだよ~勿体ぶるなよ」


 そうだぞ、早く言え。俺もこの世界の普通がどれくらいなのか知りたい。


「しょうがないな~、えっと確か魔力が80で~」


 魔力が80!?


「筋力がC+で体力がCだったな、んで適正があったのは当然水でCだな」


 たっけぇ!そして魔力80ってなんだ!適正ってなんだ!それからオーラノードはどこいったぁ!


「へぇ~まぁまぁ良いじゃんそれ」


 まぁまぁなのか!?


「お前は?」

「俺は魔力が85、筋力と体力がC、適性は火がC+で風にもE-あったな」

「すげぇじゃん!2つも適正あるなんて!」

「ばーか、2つなんてザラだよ、しかも俺は同時には使えないしな、あると便利だが基本火属性しか使わねぇよ」


 やべぇ、俺この子たちが何言ってるかさっぱり分からん。

 しかし適正とか魔力とかは置いといて筋力と体力がC前後って...俺F-なんだけど、こわい、この子たちみんなそんななの?Cで普通とか言ってたし、そうなんだろうなぁ。

 そして遂に俺の番、取り敢えず考え事はあとだ、まずは魔法を乗り切らないと。


 俺はこの子たちの言っていた魔法は使えない、理由はもちろん”理解していない”からだ、しかし呪文は覚えた、これで勝つる。

 無詠唱術というものがある、熟練の魔法使いが使えるこの技だがもちろん俺にも使えてた、多分俺にも出来るだろうと思ったところ普通にできた、まぁ無詠唱術は普通に呪文から唱えるよりも魔力を使うからいまの俺にはあまり連発はできないが。

 その無詠唱術でなにをやるか、勘の良い人なら気付くかもしれないが、俺は”ファイヤー”を唱えるフリをして無詠唱で”ファイヤー”に似せた【アルフレイム】を使おうと思う。【アルフレイム】は【フレイム】を低威力にする代わりに弾幕をつくれるほど一度に炎を放つことが出来る魔法だ。【フレイム】でも良かったのだが、みんなの”ファイヤー”を見る限りでは【アルフレイム】のほうが似ていたからだ、元が似ていると調整もしやすいしな。

 

「アリス・エステリアです。お願いします」

「よぉし!始めろ!」


 なんかテンション上がってないか教官。

 俺はさきほどから何度か聞いた”ファイヤー”の呪文を唱える。と同時に【アルフレイム】の無詠唱術を開始する。無詠唱とはその名の通り、呪文を口に出さないで使う技のことだが、それだとルーンが使えないという疑問が残るだろう、しかしチート時代の俺は思ったんだ、ルーンを使うことで魔力はルーンに沿った動きをする、ならば魔力のままルーンと同じ動きをさせればどうなるのか、結果は発動した。

 複雑なルーンで構成された魔法、日本語の魔法や高位の魔法なんだが、これらは複雑すぎて真似ることができなかった、しかし下位の魔法や生活魔法くらいなら割と簡単に出来た。

 無詠唱術は元々、熟練した魔法使いが、長年使ってきた魔法のルーンを身体が覚えて使えるようになるらしいが、俺はチートだった、常識は通用しない。

 そして俺は呪文の詠唱が終わった、そして無詠唱術での【アルフレイム】も詠唱部分は完成させた。


「”ファイヤー”」


 構えていた俺の右手の平から”ファイヤー”と酷似した【アルフレイム】が放たれる。そして的として設置された丸いアレに当たって弾けた。教官たちの反応を見る限り大丈夫そうだな。

 そして次は【ステータス】だ。未知の領域。ぐっ...なんか怖いぞ...悩んでも仕方ない、行くぞ!


「アリス・エステリアです。お願いします」

「はい、じゃあそこの板に手を置いてね」


 おぉ、なんか顔と似てつかない優しい口調だ、格好は教官だがな。

 俺は優しい教官に言われた通りに板に手を置く、すると少しだけ魔力が抜かれたような感じがして測定は終了した。


「はいこれ、あなたの結果よ。大丈夫よ、これはあなた以外には、もちろん私にも見えないようになっているから」


 あ、この人オカマだわ、いやオカマを侮辱するわけじゃないんだけどこれはなんか...怖いわ。

 そして俺は紙受け取る、結果が本人にしか見えないなんて便利な魔法ができたもんだなー。ていうか俺しか見えないんならどうやって報告すんだよ、まさか口頭か?


「えーと、どれどれ...」


 そして俺は自分の測定結果を見てギョっとする。


==============

氏名:アリス・エステリア


性別:女


魔力:175

筋力:F+

体力:F+


適正

火:SSS

水:SSS

風:SSS

土:SSS

光:SSS

==============


 なんすかこれ...

 俺はそのまま俺の次に受けたクレアに揺さぶられるまで呆けていた。 

皆様、どうも!今年もよろしくお願いします!

新しい年になってこのグダグダ感も治ればいいのになぁと思ってます!


さぁて次回は何時になりますかね!できれば翌日にでもあげたいですねぇ。


今年は馬年ですね!お気入り登録または評価よろしくお願いします!!

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