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結婚
精霊魔術とは一体何のことだろうか……?
と、鈍感系主人公は考えるのだろうが、俺は近代稀に見る『敏感肌主人公』だ。化粧水は敏感肌用を使用しているし、乳液もまた然り。
恐らく『精霊魔術』というのが、壁抜けのことを指しているであろうことは分かる。ここは一つ、話を合わせてやろうじゃないか。
「姉ちゃんの言う『精霊魔術』ってのを、俺は確かに使えるぜ……使用のたび、強制的に丸裸にされてしまうけどな……」
「……っ」
お、姫君(?)が『コイツの禁断の精霊魔術をっ……!?』みたいな顔をしてる。この後に続く言葉は多分『お願い、亡国となってしまったアタシたちの故郷を救って!』とかだろう。
いいでしょう、受けて立とう。元の世界に帰るための情報を少しでも得られるなら、何だってしてやろうじゃないか。俺は、姫君(?)の紡ぐ言葉が『国を助けて』だろうが『悪の魔王を操る、本当の敵……国王を倒して』だろうが、力一杯『はい!』と答えてみせよう。
早く元の世界へ帰らなければ、新作ゲームを最前線で攻略することができなくなる。
俺がラノベ主人公顔負けの王道展開予測を立てていると、姫君(?)が一言。
「じゃあ、アタシと結婚してくれない?」
「はい!」




