表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スキルなどなど面倒なので《壁抜け》で異世界攻略してみます!  作者: にっこりバイアス
第2章 異世界転移者って、優遇措置ありませんでしたっけ(怒)
15/45

フィールドに巣食うボス(1)

 俺は、幼い頃からゲームが好きだった。小説も好きだったのだが、その二つには共通することがある。


 物語である、ということだ。


 そして、物語には法則性がある。


 例えば、ピンチになると『今だけ共闘しますよ!』とかつての敵が出てくるなど。


 ゲームのプレイ時間や、読んだ小説の数が増えるにつれ、何となく次の展開が予測できるようになった。


 俺の特技とも言える。





***





 俺は、部屋中央部にある『治癒アイテム』に触れた。触れる前に逡巡しなかったわけじゃない。むしろ『これ触ったら、多分ボス出てくるだろ』と思った。


 しかし、そこのところは準備万端である。


 仮にボスみたいなのが出現しても秒速で逃げられるよう『治癒アイテム』が設置されている台座を壁に見立て、壁抜けの予備動作(スクワット3()4()())を完了させておいたのだ。これにより、俺はアイテムを回収し次第、スクワット1回を行えば壁抜けが可能である。



「よ、よし……取る。取るぞ。絶対にボスみたいなのが出てくるから取ったらすぐ壁抜けするぞ」



 待っていて綺羅羅ちゃん。これが俺の異世界脱出の第一歩目だよ!


 左手に火炎放射器、右手には掴んだ『治癒アイテム』。


 想像はしていたが、けたたましい警報が鳴り響いた。


 ダンジョンの名前が『地下』と言うだけはあって、音の反響がひどい。耳に響いて……たまらないなこれ。うるせー……


 しかしだ。ボスが出てこようと、俺はこの台座に向かって壁抜けを発動するだけだ。そうすれば、事実上の透明に変化した俺の身体は、スライドするようにダンジョンの厚い壁をすり抜ける。


 そう、この台座に向かって―――!?



「だ、台座が無い……」



 まさか、アイテム回収したら沈んでいくタイプの台座だったのか。終わった、終わった俺。


 壁抜けには、当然のごとく壁が必要だ。闘技場のような形のこの部屋は、かなりだだっ広い。全力で走っても、円周を形作る壁に到達するには20秒……いや、それ以上かかる。


 同時に、部屋全体がぐらぐらと揺れ始めた。さっきまでの通路で無限湧きしていた骸骨たちが、鳴りを潜めていたこの大部屋でもわらわらと湧き始めた。その数、およそ10体ほど。

 


「……ちょっとヤバそうだな。来た道を引き返すか」



 火炎放射器が有能だったのは、横幅の狭い一本道だったからだ。この円形の部屋では、いくら無限燃料と言えどもあまり頼りにならない。それこそ、囲まれたら詰みだ。


 万事休す。仕方なく、道を引き返すべく振り向くと、あったはずの道は消失していて『ボス撃破まで通行不可』とのポップアップが。あぁ〜あ〜!



「……リトライとかあんのかな、このダンジョン」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ