表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/19

迎撃決定



まずはお互い情報収集に努めて、後日最終判断をすることにした。


掛川さんは泣きはらした目で私を見つめて固い握手をしてくれた。

同時に裏動線を含む会場資料や当日の香盤詳細、そしてパスを持つスタッフリストや招待リスト案の共有を申し出てくれたのだった。


「ミズホちゃんを一緒に守りましょう!そして世界の歌姫に羽ばたかせましょう!」


うん、ちょっと熱すぎるけどいいヤツすぎる。

この件が落ち着いたらスカウトすることを決めたぞ。


―――――


三花くんと自宅事務所へ戻り、待機してくれていた古杉くん、そしてユキナとミズホと全員で改めて今後の対応についての打合せを再開する。


「いちばん狙われやすいのはミズホのフェスだ。運営とは状況を共有して対策を進めることにした。帰りに三花くんとも話したんだが……基本的にはGOだ。迎え撃つぞ」

「大丈夫ですか?」

「運営の掛川さんは信頼できる強力な支援者だ。大谷さんもサポートしてくれるから万全の態勢で臨めるはずだ」


ユキナが挙手して発言する。

「ユキナは大丈夫だからウミさんはミズホに付いてあげてよ」

「ターゲットが変わる可能性もある。最終判断はまた改めて決めるよ」

「うん。わかった」

「ねえねえミズホはどうしたらいいのー?」

「ユキナとミズホはしばらく現場を休んでもらう。その間に対策を決めておくよ」


ユキナとミズホには今後の対応について改めて指示を出しておく。

基本的に自宅待機。

事務所前には警備を立てる。


古杉くんと三花くんにはユキナとミズホがとりあえず3日現場を休むことを各所に調整してもらうことにした。


ふたりが事務所を出たところで、残った3人で突っ込んだ対策を共有する、


ギルを呼び出した。


「マスター! 大変そうだな!」

「そうなんだよ。事情は聞いてたか?」

「もちろんだ。ミズホちゃんを狙うとはとんでもねえやつだな!」

「予知はフェスだけに反応したんだ。決まりでいいよな?」

「未来は変わるもんだ。例えば誰にも分かるような予防線を張れば犯人が違う判断をすることもあるぜ」

「なるほどな」


極論、ミズホが出演キャンセルすれば違う現場を狙うってことだよな。


狙われる日にちと狙われるターゲットがはっきりしてれば、いざとなれば能力解放しとけば大抵のことには対応できると思うし。

なんとなくこのまま現地対応でなんとかできるような気もしてきたな。


「なあギル、バリアとか魔法障壁みたいなの使えないのか?」

「防御魔法か。マスターの魔力コントロールじゃまだ厳しいな」

「そっか。狙われるのがミズホだけなら大丈夫だと思ったんだけどさ、無いとは思うけどもしこういう時に例えば爆弾みたいな多数を巻き込むような攻撃だとキツイなって思って」

「何言ってんだ。時間停止も瞬間移動も使えるし、マスターならチョロすぎだろ」

「そうなのか? どうも実感がなくて不安なんだよ」

「トレーニング不足! 実戦不足!」

「教官、また宜しくお願いしますね」


ギルと話し込んでいるとミズホが話しかけてきた。

「ギルちゃんが見えなくて声も聞こえないのは残念だねー」

「本当だよね。ウミさんが独り言を言ってるだけだもんね」

「あ、そうか。ごめんごめん」


「なあギル、ユキナとミズホとコミュニケーション取る方法ないのか?」

「この世界には魔素もないからなー。まあふたりはマスターと絆も深いし相性も完璧だからな。そのうち魔力に目覚めると思うぜ」

「え、そんなことあるのか?」

「マスター、魔力量めちゃくちゃだからな」


「ねえねえ、なんだって?」

「今はまだ無理だけど、そのうちふたりも魔法使えるようになるかもってさ」

「「!」」

「それは楽しみだ!」

「どうしよう!魔法使いだよ!」


喜んでるな。そりゃそうか。


「ねえギルちゃん、早く魔法に目覚める方法とかコツってないのかな」

「あるぜー」

「あるってさ」

「肉体的に繋がればいい」

「んなっ!!!」

「え。なになに」

「なんだなんだ」

「やればやるほど早く目覚めるぞ」

「なんだよそれ!」

「魔力が循環するからな。当たり前だ」

「そんなのふたりに言えるかよ!」

「なんだ?」

「なんだろー」

「ギル、もっと普通の方法ってないのかよ」

「無い。魔素がないからな。持ってるヤツが注ぐしかないぞ」

「絆とか言ってただろ。健全なのは無いのかよ」

「近くいるだけならそうだな、マスターの魔力なら一年くらいありゃ目覚めんじゃないか」

「そんなにかかるのかよ。待てないっての」


―――――――


(ギルちゃんの声が聞こえなくてもさ、なんかわかっちゃったよね)

(そうだねー)

(チャンスじゃないのこれ)

(イッキに攻めようよー)

(私たちの身を守るためだからウミさんも拒みづらいはずだ!)


―――――――


「ねえ、ギルちゃんなんだって?」

「んー、いやー。なんだ、まあなるべくそばにいるのがいいらしい」

「「ふーん」」

「なら今日からはずっとそばにいるね」

「そうするのがいいねー」

「まあ、常識の範囲でな」

「お風呂も一緒に入ったしこれからは毎日だね」

「一緒に寝るのもねー」

「は!? そんなのダメに決まってるだろ」

「決定だよ。ミズホのためだもんね」

「そうだね、ユキナだって狙われる可能性あるんだもんねー」

「仕方ないねえ」

「仕方ないねー」


バレてんぞ。これ。

どうしたものか。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ