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赤子の口を確認する
下の歯茎に小さな白いものが見えた
「これは、歯か」
指で赤子の顎を押さえて観察する
このように歯は生えるのだな
「…ンァグ…ダァア」
私の指を掴み噛もうとするような仕草を見せる
「それはどういう意図の動きだ」
「ンバア…ァンム…」
顔を捻りいまだに私の指を噛もうとしている
…記録書庫を確認する必要があるようだ
ー神界ー
記録書庫で赤子の歯についての報告書を探していると後ろから驚いたような声がした
「え…?!
削除担当が記録書庫にいる!なんで?
あの何でもオレに聞いてきた削除担当が?どういう風の吹き回し?」
「何でも聞いているわけじゃない」
今日の記録担当はいつにも増して声が大きい
「だってきみ、初めて声かけてきたときからずっと
これはなんだ、どういう意味だって聞いてきたじゃないか
…また赤子関係の報告書を探してるの?」
よく飽きないねとじっと私を見てくる
「…今回は、赤子の歯について探している」
「歯?なになに?ついに乳歯でも生えてきた?」
「にゅうしとはなんだ」
やっぱり知らなかったか!と己の頭を叩く記録担当
……今日はやけに騒々しい
「乳歯って初めて生える歯のことだよ、こーんなちっちゃい歯」
人差し指と親指で大きさを表している
確かにかなり小さい歯だった
「歯が生えてきたなら歯固めしないとだねー」
歯固め…
歯を固めるとはどんな行為なのだろう
「きっと歯が生えてきて痒くなると思うんだ」
「だから物を噛んだりして痒さを紛らわすんだよ」




