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第16話 そしてそれから。(最終話)

大舞踏会の開かれていた夜のうちに…お兄様はアメリーを連れて、ロイク家まで帰ってしまった。早わざね、お兄様。


いつも私に聞いていた。アメリーの欲しいものってなんだろう?って。

熊みたいなお兄様になびくようなアメリーじゃないわよ、っていつもからかっていたのに…本気だったのね?お兄様?


驚いたことに、二人は年が明けるとすぐに、領内の教会で結婚式を挙げた。

おばあさまのウェディングドレスを着たアメリーは、銀色の髪にヴェール、お兄様は白のタキシードにアメリーの瞳の色の綺麗な紫のチーフを胸に飾っていた。


「パトリスにはもったいないほどの美人さんだわね。」

おばあさまはそう言いながらも、嬉しそうだった。私の両親はもともとアメリーをもう一人の娘が出来たように気に入っていたので何の問題もない。

私的には…いつの間に?という感じ。


教会の式に並んで参列してくれたジューンが、

「ね、クロエ。次は僕たちだね。」

と、耳元で囁く。


身の丈に合わない気がして不安ではあるが、返す予定だった支度金ももうないので、致し方ない。それに、制服姿のジュリアン様にはまだ緊張するが、ジューンは平気だし。



ライスシャワーが降り注ぐ中、お兄様とアメリーが手を取り合って歩いていく。

アメリーは、いえ、アメリーお義姉様は、なんだか穏やかな顔になった。変わらず美人だけど。何があったのか、後で聞こうと思う。



「やっぱり、僕も白のタキシードかな。チーフは緑色でね。」

二人を見ながら、にやついたジューンがそう言う。


何を言い出すんだこの人は?!



「ジューン?そこは、近衛の正装一択でしょう!」





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