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【第32話】作戦開始

読んでいただきありがとうございます。

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 飯を食べ終わり、俺達は各自の教室へと戻る。


「さっそく性格矯正を始めんで。まずはお隣さんの名前を覚えるところからや」


「それから話しかけられてもムスッてしたら駄目だよ」


 俺はアキラとヒロトに色々と小言を言われながら自分の席へ向かう。すると、席に違和感を抱いた。


「俺の椅子どこ行った」


 俺が勉学に励んできた席は、机だけという何とも間抜けな姿で鎮座していた。


「あれ、本当だ。ご飯食べる時に誰かが借りていったんじゃない?」


「よかったな慶。女子が座っとったらご褒美やぞ」


「きしぇえから口を開くな。ったく誰が持って行って、ん?」


 辺りを見渡していると、教室の後ろの隅っこで、ポツンと置いてある椅子を発見した。俺はもしやと思い近づいて、その椅子にじっくり目を通す。


 物差しで付けられたであろう背もたれの切り傷。何故か右前だけない脚のカバー。そして全体的にちょっと黒いこのボディ。間違いないこれは俺の椅子だ。


 しかし何故こんな場所に。ここには机も無いし、そもそもここに俺の椅子を持って行くには遠すぎる。


「慶君椅子あった?」


「ああ。どっかの馬鹿が移動したままほったらかしにしてたみたいだ」 


 俺は椅子を持ち上げ、元の場所まで移動させる。俺の席は窓際の真ん中にあるので、一番後ろから持ち運ぶのは一苦労だ。


 やっぱり何でわざわざあんな場所に移動させたのか謎だな。


「なんか、嫌な予感するね」


「まさか考え過ぎだろ」


「だと良いんだけど」


 ヒロトは不安げそうだ。


 俺の事をそこまで心配してくれているだなんて。毎日味噌汁を作ってあげたい。


「おいこら慶お前何油売っとんねん。これからアキラ様が講師を務める好感度アップ講座が始まるんやぞはよ席に着け」


 アキラが高圧的な態度で机を人差し指で突く。こいつの講座とか悪徳情報商材の方がいくらかましなレベルだろ受ける意味あんのか?


「ふっ慶。俺にはお前が考えてる事が手に取るように分かるで。人間関係の基本は相手を理解する事やからな。せやからそんなに喜ばんでもええで。この講座が終わる頃はお前もうなれるんやからな」


「ヒロト。俺不安になってきたよ」


「僕もちょっと不安」


「そう心配せんでええ。確かに難しい部分もあるが、時間を掛ければできるようになる」


 こいつ俺の気持ちなんも理解してないし、本格的に詐欺かもしれん。


 俺の心配をよそに、アキラは胸を張って人格矯正の講座を始める。


「ええか。まずお前は人に興味が無さすぎるんや。クラスメイトの名前ぐらいは覚えな。そこで俺が出す課題は、次の授業の間にクラスメイトの名前を覚える事や」


「だるいからやだ」


「物凄く直球な理由だけど駄目だよ慶君。確かにアキラ君に任せるのは不安だけどクラスメイトの名前ぐらいは知っておかないと」


「えー。でもどうやって覚えんだよ」


 生徒表でもないと俺は覚えれないぞ。隣に住んでる人の名前すら覚えてないんだからな。


「授業中に何人かは当てられるやろ。まずはそいつらの名前を覚えるんや」


「俺は授業に集中したいんだけど」


「お前片っぽだけイヤホンして髪で隠しとんの知ってるからな」


 っち。バレてたか。


「ちゅうことやから頑張れよ。終わった後テストするからな」


 えっ噓。滅茶苦茶ダルい。

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