表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

96/556

第95話 サウル、解放される。しかし絶対絶滅



 異形化したサウルの足元に詠唱陣が描かれ、包み込むように全身に行き渡る。


 ウウウウウッ…………。


 異形化したサウルは痛みに耐えながらブルブルと全身を震わせる。両腕を広げ、緑色の血管をドクドクと脈動させ、さらに肥大化。同時に両爪をバキバキと成長、キラリと輝きを放つ。


 赤黒い輝きを放つオーラ、そして聞こえる過去の記憶による声………。


───父さん、母さんッ!!


 少年の前。黒塗りの影で塗られ、王国軍の兵士達に連行される両親の姿。


───あばよ、ガキンチョッ!!


 広地にて………出血した腕を押さえ、裏切った仲間と包囲するゴロツキ達を睨む駆け出しのサウル。


  壊す壊す壊す壊す壊す…………。

    全てを………奪い、仇名す奴らに………。


 ヲヲヲヲヲヲヲヲヲッ!!


 異形化したサウルは、ぶっ飛んだ意識で跳び掛かる。過去の記憶により理性を煽られ、正気すら(魔の宝玉)の能力により、支配されてしまった………。


 ■■■■■■………。


 無限のD(インフィニティD)のミリアは赤黒いオーラを漂わせ、黒剣を片手構えで駆ける。

 そして………異形化したサウルの至近距離に踏み込み、全身に1発、2発、3発、4発、5発、6発………と斬撃を与え、同時に跳び下がる。


 ヲヲヲヲヲヲ………。


 異形化したサウルは6発の斬撃に苦悶のうめき声を響かせ、震え上がる………。


「シャッ!!」


 一瞬の出来事、それは割って入るように………。

───次に中間の位置にて、無限のD(インフィニティD)のミリアは胸部に狙いを定め、黒剣をトドメの突撃を与える。そして引き抜き、再び跳び下がる………。


 ヲヲヲヲヲヲ………ググ………。


 異形化したサウルは苦悶の叫び声。全身に光を放ち、異形化状態は解けていくように縮小化。


 

 (魔の宝玉)の赤黒い光はガラスが割れるような音を響かせて消え、出入り口の扉に発動している魔法障壁が解除される。


 サウルは異形化から解放され、ボンヤリとした感覚になりつつ、意識を取り戻す。


「あれ………この………状況は?………」


 サウルは辺りを眺め、今の状況を整理するが………感覚がボンヤリとしている為、理解が追いつかない状態。


  殺せ………ニンゲンを………

    憎しみ、悲しみ、怒りを我に………


 無限のD(インフィニティD)のミリアの心にDディアブロスの声が煽り、全身に赤黒いオーラを放つ。次に黒剣を片手で構え、狙いを定める。

 

「え、嘘だろ?」


 サウルは一瞬の状況を理解。しかし、全身に稲妻のような激痛が行き渡り、動けない。


───そして………無限のD(インフィニティD)のミリアは黒剣を片手で構え、駆ける。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ