表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

92/556

第91話 奴(ディアブロス)の声



 それでは奴には勝てない………

  ミリアよ………ならば、我の力を解放せよ………


 ミリアは片手でショートソードを構える。

 心の中、Dディアブロスの声が響き渡り、覚醒するように誘惑してくる………。まるで、無一文の人間が怪しい者に大金を差し出されているような状況。

 しかし………今の状況では、突破できるような力はない。


(アナタなんかに………)


 ミリアは頭を横に振り、Dディアブロスの力を拒否。ミリアはDディアブロスの声に畏怖しつつ、今は目の前の状況に対し、どうすれば突破口を開けるか考える。


 しかし………。


───5体の漆黒の聖職者達は赤黒いオーラを漂わせ、槍先に赤黒い炎を燃え盛らせたランスを構えて駆ける。


「うぇ………」


───だが、詠唱は間に合わない。

 ミリアが水の魔法の水波ウェーブを唱えようとしたが、先に漆黒の聖職者達が中間の距離からランスを放ち、槍撃。


 ミリアはショートソードを振るい、1体目の漆黒の聖職者のランスを斬り払う。


「くっ………」


 2体、3体、4体、5体………次々と漆黒の聖職者がランスを一斉に放ち、槍撃を与える。ミリアはショートソードを振るって弾き払い、槍撃に対して防戦一方。


「しゃあッ!!」


 暴走状態のサウルは咆哮。

 左の爪手を伸ばし、ミリアに爪撃。異質な魔力により、両腕は赤黒い炎によるオーラを漂わせ、両爪まで燃え盛らせる。


───ッ!!


 ミリアはギリギリに察知。スッと身体を反らし、爪撃を左側に移動して回避。暴走状態のサウルの様子を伺いつつ対策を考え、辺りを動き回る。



──台座に置かれている(魔の宝玉)が禍々しく輝きを放ち、そしてサウルに語り掛ける。


 殺せ………全てを破壊せよ………

  キサマの仇を………全てを我に身を任せよ………


 (魔の宝玉)の光は声となって語り掛け、暴走状態のサウルはさらに覚醒。

 過去の記憶が心の中にグルグルと行き渡り、魔力を成長させての異形化。髪はタテガミのように逆立ち、獣のような鋭い眼光、両手は赤黒い輝きを放った両爪。その姿は悪魔………。


「サウル………さん?」


 ミリアはサウルの右斜め位置にて………赤黒いオーラを漂よわせる彼の姿にア然とし、止まる。


 そのとき、5体の漆黒の聖職者達は一斉にランスを放ち、ミリアに無数の槍撃を与える。


───ッ!!


 ミリアに槍撃の刺撃。

 ショートソードを振るって斬り払って致命的を避けるが全てを斬り弾く事は出来ず、全身に槍撃を浴びされ、空中に出血が行き渡る。ミリアは全身に出血、激痛により後退………。


───激痛により遠のく意識………

     気持ちは衰弱し、何も思いつかない………。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ