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第76話 10年前Part18・大量虐殺(ジェノサイド)




───ミリアの世話役を解任されて2年後。


 場所は王国南東部の地域。

 木々が生え、緑が豊かな森林地帯が広がり、多くの生き物が生息し、多種多様な植物や高級なキノコや山菜などが確認されている。森林地帯には心優しいババ族と呼ばれる原住民族が住み、文化と宗教を守っている。


───ッ!!


 森林地帯に響かせる怒号。王国軍の大規模部隊は侵略を開始。王国軍のクロスボウ兵の部隊が放つ矢撃により、次々と倒れていくババ族の民族達。侵略の理由、ババ族が反対勢力に食料の提供や物資提供、そして東のノーザンブリア共和国の軍隊と合流し、非合法な会談したとの疑惑を掛けられたからだ。


───ッ!!


 魔法使いは詠唱。炎球で森林を焼き払い、ロングソードやランスを装備した兵士達は次々と民族兵を斬り倒す。断末魔の叫び声、地面や燃え盛る木々に返り血が行き渡る。


 そして………。


 広い場所に集められた数十名のババ族の民族達。多くは男性、非戦闘員や降伏した民族達である………。

 女性や子供は兵士達に並べられ、集められた男性の民族達を眺めさせる。


 すると、深紅スカーレットの長髪を伸ばした女性将軍が広い場所に歩み寄る……。


「男共はこれで全員か?」


 女性将軍、アンゼシカ・ヨハーソンは片手で大剣を担ぎ、威圧的に兵士に尋ねる。


「はい、村にいた者はこれで全員です」


 隊長兵は敬礼。

   

 すると民族達は声を響かせ、訴える。


「オレタチ、ナニモシテナイッ!!」


「オレタチ、ナニヲシタッ!!」


「黙れ、貴様らは反勢力と合流しての物資提供、ましては東側の国にスパイ行為。これは立派な国家に対する反逆だっ」

  

 ババ族達の反発に、隊長兵は怒号を響かせる。


「アレ、チガウ。ミンゾクコウリュウ。ノーザンブリア、イブンカコウリュウダッ」


 ババ族の人達は主張。


「どうします?」


 隊長兵は尋ねる。


「燃やせ………」


「了解しましたッ!!」


 アンゼシカ将軍の命令に対し、隊長兵は敬礼。そして魔法使いの人達に指示。

 

───隊長の指示に、魔法使いは詠唱。

 そして巨大な炎球を集められた男性民族達に放ち、火炎を浴びさせる。


 火災を浴びさせた男性民族達は断末魔の叫びを響かせ、絶命した。


────ッ!!


 ババ族の女性や子供達は泣き叫ぶ。父親の名前、恋人の名前を泣き叫んだり、その光景は地獄である。


「女は再教育に連れて行け。子供は………解放しろ」


 燃え盛る炎を前に、アンゼシカ将軍は命令。その姿は鉄血、何の容赦はない。

 

 そして………女性達は王国軍の再教育施設に連行する為、並ばされる。再教育施設は民族、宗教、文化の主張を禁止され、王国学を学習する施設である。

 一方、15歳までの子供達は解放され、連行される女性や燃え盛る炎を眺め、涙を流すのである。



 



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― 新着の感想 ―
[良い点]  西部開拓を思い浮かべてしまうような見事な残虐進行。  やらかした人達は報いを受けるのか。    引き続き読み進めていきたいと思います。 [気になる点]  残虐でも、女子供は生かしておくの…
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