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第67話 10年前Part9・小隊長アンゼシカ



───1週間後………アンゼシカは戦場にいた。

 場所は王国南中部地方、とある市街。任務は市街を拠点にしている反民族支配組織を支援した武装勢力の制圧。


 市街地は戦場となり、一般市民が逃げ惑う。


───大通りの中、ボロボロのフードを着用した反武装勢力の構成員はレンガ造りの防壁に設置された大砲台に砲丸を投入し、一斉に発射。


 市街中に爆発音が響き、建物や地面派巻き込まれるように破壊され、血と硝煙が充満。


 戦況は拮抗、クロスボウを武装した兵士達は防壁に身を潜め、剣を装備した兵士達。武装勢力の構成員も対抗して剣を抜き、駆ける。そして雄叫びを響かせ、硝煙が空気中に充満する中、交戦。


「雷よ汝に力を………雷帝の槍撃ライト・ランスッ!!」


 アンゼシカはロングソードを片手に、左手を掲げて詠唱。空中に魔法陣を瞬時に描き、3本の雷の槍を出現させ、放つ。この時の私は小隊の隊長に任命されており、4人の部下を指揮しつつ、戦場を駆け抜ける。


───3本の雷の槍はレンガ造りの防壁、設置された大砲台を破壊、身を潜めている構成員共をせん滅。女神に召された黒焦げた戦死体からは煙を大空に登らせる。


 今度、生まれ変わったら良い人生を送る事を祈る………私も兵士、いつ召されるか分からない。



 同時に王国軍は破壊した防壁、地面に行き渡る戦死体を踏み越え、進軍開始。防壁と砲台を失った奴等は後退。王国軍は次々と敵の構成員達を一方的にせん滅。1人残らず、降伏して命乞いする者すら斬り捨て、制圧。反対側の人間は容赦はするな、命乞いをしても斬り捨てよ………。との陛下の命令だ。 


 

 ★★★★★★★


 そして反対側の敵勢力の5人の重役を捕らえ、町の表通りに引きずり出し、横1列に並べて座らせる。

 アンゼシカは手を後ろに組み、見届ける。


 兵士達はロングソードをキラリと抜き、冷淡な言葉で口を開く。


「何か言い残す事はあるか?」


「我が誇り高きファフニール族に栄光あれッ!!」


 捕虜の凄みある声を上げた同時、他の捕虜達も同じセリフを響かせる。兵士達はロングソードを一斉に振り下ろし、5人の捕虜達を処刑した。


(…………)


 アンゼシカは吐き気を耐え、目を逸らす。

 兵士達は5体の首無しの死体を(クソッタレ、野蛮なテロリストがっ)と足蹴りし、ツバを吐き捨てる。

 吐き気があるのは良い、何故なら人間だからだ。それに慣れてしまえば………。




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