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第56話 図書館からの脱出



 屋内に響かせる爆発の音。戦闘や破壊行為により、壊された本棚、そして床には書物が散らばり、パキパキと火災が発生している。灰色の煙が充満し、熱風が行き渡る。


 私(真美)は駆けつけ、辺りを眺める。いるのは情緒不安定に泣き叫ぶミリア、そしてぼう然としている(反民族支配主義)のメルディ。


───ミリアさん、ミリアさんッ!!


 私(真美)はミリアを発見し、抱きかかえる。

 まるで恐ろしい(何か)を目の当たりにしたかのように泣き叫ぶ彼女ミリア、一体何があったのだろう?。私じゃない、私じゃない………と、呪文のように唱えていて、言葉にならない。


 すると、同じくこの現場には(反民族支配主義)の複数の構成員も駆けつけた。


「メルディさんッ!!王国軍がここに迫っているとの連絡があります。撤退を………」


 黒いコートを着用した1人の構成員は報告。この町は東側に集中して展開する王国軍の駐屯地と近く、異変があればスピードで対応可能。対応が早いのは東側に軍を展開し、隣国との戦争準備の為か………。


「分かった………撤退よ」


 メルディは立ち上がり、そして………。


 ミリアを抱きかかえるアンゼシカ(真美)をメルディは眺め、一方のアンゼシカ(真美)はメルディを眺め………数十秒、見つめ合う。

 パキパキと燃え盛る火災、充満する灰色の煙。


 一瞬の間を置いて、メルディは構成員達と共に図書館を離脱した………。いくら彼らでも、王国軍を相手するのはヤバい。


 とりあえず、アンゼシカ(真美)はミリアを連れ、急いで離脱した。何故なら現陛下であるアンゼシカ・ヨハーソンと追放された元王女ミリア・ミア・シュバルツがこの図書館にいるからであり、駆けつけた王国軍と偶然と鉢合わせてしまったら色々とややこしい事になるのは必然である。

 

───アレックスやデビッド、サウルとロメロに申し訳無いが今はミリアの事が優先であり、余程の事がない限り、アレックス達は大丈夫であろう。


 その後………魔法図書館は王国軍により沈静化していった。図書館自体は空間魔法により作られている為、専任の魔法使いがいれば復旧作業は簡単である。

 壊れた本棚は元通りになり、床は修繕され、火災は消えるようになっている。ちなみにアレックス達も無事で、王国軍から軽く横柄な事情聴取を受けたらしい。


 戦争寸前な事もあり、ピリピリしている………。



 



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