劇場版ストーリー20
───後日、場所は共和国議事堂。議席の数は150席であり、与党の議席は100席、野党の議席は50席はある。
リチャード・ルーガン首相が主導している民主主義による与党、そして野党議員による議論が日常的に繰り広げられいる。今回の議題は、国内を騒がしている(新政府バロム)というテログループの対応についてだ。
野党議員の1人が起立し、発言する。
「現在、共和国において(新政府バロム)が勢力を拡大しつつあります。彼等はあらゆる場所に出現して一般人を襲撃する残忍性があります。国民からは軍隊の行使が遅いと批判があります。それについては首相はどのような考えですか?」
と、発言した後、野党議員は着席する。
───同時にリチャード首相が挙手して立ち上がり、発言する。
「そのことについては皆様のご指摘の通り、テロ活動が発生した場所に駐留軍を派遣しても彼等は、その動きを知っているかのように対策され、非常に苦戦しております。テログループの対策については軍隊だけに限らず、国内外の冒険者ギルドにも要請しており、さらに対策強化を期待できます」
発言した後、リチャード首相は着席。すると、野党議員は再び立ち上がり、主張する。
「しかし、いくら冒険者ギルドに期待しても彼等は軍隊ではない………。それに昨日、王国系の冒険者が我が共和国の森林地帯を破壊して、大損害を与えたそうじゃないですか?その大損害の負担を、首相が命令したそうではありませんか?対策に協力している王国系の冒険者ギルドに、滞在費用を国民の税金で負担しているらしいですね?それについてはどのようなつもりですか?」
野党議員は着席する。そして他の野党議員からはごちゃごちゃとした雑言が響き渡る。するとリチャード首相は挙手して立ち上がり、主張する。
「彼等は信頼できる冒険者ギルドです。何故なら王国で発生した異変を彼等は解決に導き、王国が長き歴史の中で強行していた民族支配を終わらせた功績があります。もちろん、我がノーザンを共和国とクロフォード王国とは過去、色々な衝突はありました………しかし彼等なら、きっと異変を解決出来ると信じています。その際に発生した負担についての責任を私がしっかりと負います」
リチャード首相の覚悟ある発言に、与野党の議員達は一斉にどよめいた………。それは、冒険者ギルドの協力によりテログループをせん滅が出来なければ首相職を辞任すると言う意味合いでもある。
────テログループの対策協議は終了し、与野党の議員達はゾロゾロと会議場から退出していく。




