EXストーリー53
「ミリアさんっ!!」
すると、ミリアの左側からアンゼシカ(真美)が彼女に向かって、自身の得物である大聖剣を放り投げる。
───大聖剣はクルクルと空中を弧を描き、ミリアに向かう。
「ありがとうございますっ」
ミリアは放たれた大聖剣を片手で受け取り、そして相手の胸に狙いを定め、大聖剣を振り下ろす。
それは、会心の一撃である。その光景に他のメンバーは言葉を失い、ガッツポーズで驚愕する。
「き………きさま、」
会心の一撃によりマリアDiablosは頭を抱え、ミリアの前から瞬間移動し、離脱。そして、祭壇に移動し、身体を震わせる。
「何が起きているの?」と、アンゼシカ(真美)は絵葉に尋ねる。
「はい、甚大なダメージを与えられた事により、おそらく彼女の魂が、奴の邪悪なる意志を上回ったのでしょうか………」
絵葉は指摘。
───ああ………私は………マリア・オライオン。私の身体から、早く………。
マリアDiablosの肉体から彼女、マリア・オライオンの霊体が、まるで今まで拘束していた鎖が解けるように、抜け出そうとする………。
しかし。
「待て、マリアっ!!贄が、器が、貴様が我から逃げるなどがっ!!」
それを許さないかのように………。マリアの肉体からDiablosの意志である黒い無数の手が出現し、彼女の霊体に掴みかかる。
「Diablosっ!!もうやめないっ!!アナタの負けよっ!!」
ミリアは叫ぶのである。
───すると。
そこまでだ、Diablosっ!!。
ミリアの心の底から声、ミリアの身体からまばゆい光が発揮、その輝きは温かくも懐かしい光であり、ふと瞳を閉じれば思い浮かぶ彼との姿。
そしてレオナルドの霊体がミリアの身体から飛び出し、マリアに掴みかかるDiablosの無数の手の前に止まり、両手を掲げる。
「レオナルドおじい様」
「久しいな、我が孫娘よ………」
孫娘の前に、レオナルドは後ろ向きで微笑む。
「レオナルド、きさまぁっ!!かつて我に取り憑かれ、多くの人間を殺し回った愚か者がっ!!」
抵抗するDiablos。
「………確かに、ワシは愚か者だった。お前をワシの身体に封印し、そして多くの人間達を手に掛けた。親しい部下のカイトを死に追いやり、盟友クリスも城から出ていった。それからワシは孤独になり、反対する者もいなくなり、悪逆の限りを尽くした。ある意味では、お前と同じかも知れないな………」
レオナルドは語る。
「おじい様?」
レオナルドは言う。
「今から彼女からDiablosの邪悪を意志を切り離す。今度こそ、終わらせる」
霊体のレオナルドは唱える。




