EXストーリー52
「貴様か、マスクの者よ」
「またの名を、マスク・ド・aと呼ばれている」
マリア∣Diablosとアンゼシカ(真美)は火花を散らし、刃を交え合う。漆黒の塵が晴れ、後方では他のメンバー達はある程度のダメージを受けていた。幸いな事に、魔力の殻によりダメージは軽減され、中の火傷と切傷程度である。しかし動けない状態ではなく戦闘可能だ。
戦いの中、私(真美)は絵葉の言葉を思い出す。
───せんぱい、ゲームの攻略として囚われるのではなく、いませんぱいが生きているこの世界が現実です。攻略ではなく、現実的な判断で切り開くしかありません。
絵葉は提案する。
「現実的なやり方って?」
「はい、とりあえず相手にダメージを与え、彼女の身体から奴の邪悪なる意志を引きずり出すのが良いかと………」
絵葉の答えに、私(真美)は納得して頷く。
「………分かったわ、アンタを信じる」と、私(真美)は光の玉状態の絵葉の頭を撫でてからマリアDiablosに向かって飛び込むのである。
★★★★★★
前線にてつばぜり合いに持ち込む両者。後方ではダメージを負いつつミリアはショートソードを構え直し、両者の光景を伺いつつ体勢を整える。
「ミリアっ!!」
それはミリアの前、疾風のスピードで駆けつけるアレックスはロングソードを構えてガード。
「良い判断だ、しかし油断大敵だ」
その時、アレックスの正面にマリアDiablosが瞬間移動し、宝剣を振り下ろしてアレックスのロングソードの刃身ごと破壊し、なぎ払う。
アレックスは………胸をざっくり斬られ、地面に叩きつけられる。
「アレックスさんっ!!」と、ミリアは呼び叫ぶ。
「ミリアさんっ!!」
アンゼシカ(真美)は飛び込み、駆けつけようとする。
「下がってもらおうか………」と、マリアDiablosは手を掲げ、自身の分身を2体を現出させ、駆けつけようとするアンゼシカ(真美)を妨害。
「ハアっ!!」
ミリアは光属性を付与したショートソードを振るう。
マリアDiablosは宝剣を振るい、互いに刃を交える。
「我の弱点の光を使うのは正解だが、軽いな」
宝剣を力強く振るい、ミリアのショートソードを弾き、なぎ払う。なぎ払われたショートソードは、地面に叩きつけられる。
ミリアは絶対絶命の対峙。この体勢は、間に合わない。
「下らぬ、チェックメイトだ」
宝剣を振りかぶる。
───ミリア………シュバルツ、私を………。
それはミリアの心に響き渡るマリアの声。彼女の声により、マリアDiablosの動きが止まる。
「贄ごときが、器の身分の貴様が我に抗うかっ!!」




