EXストーリー48
「私を助けに?…………」
マリアは言う。
するとミリアはショートソードを構え、主張する。
「アナタは本来、死んでこの世には存在しない。しかし、私達が■■■■■■を倒しても、生け贄であるアナタの魂は支配されたままであり、そしてこの火山地帯の魔力をエネルギーに、再び災厄を引き起こそうとしている」
…………ミリアの発言に、マリアの雰囲気が変わる。
「フフフフ…………」と、マリアは前髪を隠し、不気味に微笑む。
彼女の雰囲気に、皆は臨戦体勢。その雰囲気は、全体の空気が張り詰め、地面がピキっと亀裂が入るほど。
「キサマラ二、ナニガワカル?」
マリアの口調が変わる。低く、そしてがらがら声。
「やはり、アナタが彼女に乗り移っていたのですね?」
ミリアの質問に、マリア?と、かつて名乗っていた悪魔は説明する。
「そうだ、我の生け贄として彼女は良い器だ。そして我が貴様らに倒された後、彼女の意思が精神体としてこの世にさまよい、強大なエネルギーを発生させていたこの火山の力を彼女に宿し、彼女の中にいる我が、彼女の精神を支配したのだ…………そして、この力を使い、この世界を再び災厄を巻き起こすのだ」
マリア改め、Diablosマリアは両手を広げ、高々と言うのである。
「フフフフ…………」
「何が可笑しい?」
ミリアの笑いに、Diablosマリアは癪に触ったように尋ねる。
「アナタは、何も変わっていない…………お祖父様に封印されてから、そして封印が解けても、何も成長せず、アナタの浅はかな発言が可笑しくてね…………」
ミリアはクスクスと笑い、言った。
「何だと?」
「人って言うのはね。初めは1人で、たくさんの試練が立ちはだかって、泣いたり、苦しんだり、怒ったり、それらを乗り越えて、その中で多くの仲間に出会って、自身を作り上げていくのよ…………」
ミリアは、仲間であるアレックス、デビッド、サウルにロメロと小さな翼、そして絵葉と、私(真美)を眺め、そして奴に発言する。
「結局はアナタただ1人の妄信、私はアナタを倒して野望を阻止し、彼女を救いますっ」
ミリアはショートソードを構え、意気込む。
「黙れ、貴様に我の何が分かるっ!!人間なぞ、弱くて臆病で、過ちを何度も繰り返す愚かな存在だっ!!」
「人間は愚かでも、何度も過ちを繰り返す…………でもその度に学び、考え、そして導き出して歴史を作り上げていくんです。ハッキリ言います、アナタでは私達に何度、戦いを挑んでも勝てないって…………」
ミリアの光ある発言に、Diablosマリアは漆黒の威圧感を漂わせる。
「なら、我は貴様らの光を潰すのみ…………」




