EXストーリー41
───その後、他のメンバー達も集合するのである。視線の先、それは嫌でも火山地帯の方に向けてしまう。
「マスク・ド・a様、あれはやっぱり?…………」
ミリアはゴクっと息を飲み、額からは汗。
「おそらく、昼に聞こえてきた謎の女性の声だろう…………いや、具体的には■■■■■■に力によって、火山地帯のエネルギーを借り、強大化した超常的存在だな…………」
アンゼシカ(真美)は言った。Diablosと、口に出せば■■■■■■となってしまうのは、奴が復活した証だろう。
「それで、行くのか?」
アレックスは尋ねる。
「はい、当たり前です…………」
ミリアは皆を眺め、自信に満ちた表情を浮かべる。その自信とは、彼らと出会い、そして数々の修羅場を乗り越え、強い絆で結ばれた仲間達。自分は、もう1人じゃない…………と。
すると…………。
「私のこと、忘れてませんか?」
ひょっこりと、現れたのは絵葉。
「絵葉…………アンタ、いきなり出てくるのね?」
アンゼシカ(真美)はため息を吐き、呆れるように言う。
「はい…………誰かさんが私を出したり、忘れていたり、色々あったんです」
絵葉は言った。
絵葉の言葉に、皆は沈黙し、何の話だ………。と、首を傾げるのである。
「小さな翼、頼むっ」
「りょっ」
アレックスの言葉に、小さな翼は敬礼する。そして数十メートル以上の体格の飛竜に変身し、咆哮を響かせる。
───うわ…………アレは、飛竜か…………。
他の調査員達は、咆哮を響かせる飛竜の姿を見てパニックになる。
「待ってください。この子は仲間で、危害はありません」
ミリアは訴えるように説明し、調査員達を落ち着かせる…………。
───すると、ミリアは「皆さん、ちょっと待っててください」と、テントから魔導水晶を取り出し、城の上層部に連絡する。
「では、頼みます」
ミリアは魔導水晶で、遠隔通信。それは軍の派遣要請であり、何故なら樹海全体も火山地帯と同様、漆黒のオーロラのような怪しい雰囲気を漂わせており、いつモンスター達がベースキャンプを襲ってくるか分からない。
「さて、行くか…………」
アレックスは意気込む。
そして皆は、飛竜に変身した小さな翼の背中に乗り込む。
「行くよ、みんなぁ~~~っ!!」
小さな翼の陽気な掛け声に、皆は振り落とされないように、背中に掴まるのである。そして大きな翼をバサバサと羽ばたかせ、ベースキャンプから飛び立ち、火山地帯に向かうのである。
そして上空から見下ろす樹海の景色は、漆黒のオーロラが広がっており、地鳴りのようなモンスターの唸り声が響き渡る。




