EXストーリー37
───その頃、ベースキャンプでは調査活動からアレックス達が戻って来ていた。各調査員らに報告するアレックス、デビッド、サウルにロメロ。小さな翼は………疲れてハンモックに身体を預け、ぐーすかとイビキをかいて寝ている。
報告の内容は、討伐したモンスターの習性と種類、属性。次に、東側と北側にて新たに発見された未開拓地帯に環境、自生している植物などなど。
「イテテテ…………あの鳥モンスター、東と北では力が強くなってやがる…………」
医療係から包帯を巻かれ、手当てを受けるアレックス。全身には、鳥竜との戦闘により受けたダメージ。
「アレックスさん、アナタは相変わらずダメージばかり負っていますね。よく死にませんね?」
デビッドは言う。
「俺は身体だけは頑丈なんだ、長いこと俺とパーティーを組んでいるお前は分かるだろ?」
アレックスは、豪快に笑いながら言った。
すると、サウルは後ろからアレックスの背中をちょんと叩く。
「痛っ!!サウル、お前って奴はっ」
アレックスは痛みに悶える。叩かれた痛みが雷のように全身に行き渡り、ピクピクに前屈みになる。
「アレックスの旦那、ちょんと叩いただけじゃないか?」
サウルは冗談気味に言う。
「だからといって…………ダメージ負っているから配慮しろよ」
アレックスは言った。
「では、次は私が…………ちょんちょんと触るだけだけでなく、身体と心を解きほぐすように…………」
そこに、ニシシ…………と企みの笑みを浮かべたロメロが両掌をわなわなと指を動かせ、パンツ一丁姿でアレックスに歩み寄ってくる。
「おい、ロメロ…………それはちょっと…………て言うか、何でパンツ一丁なんだ?」
アレックスはロメロの姿に、何処か身の危険を感じて後退する。
「フフフフフフ…………大丈夫です、怖がらなくても良いですよ」
ロメロはニコニコと言う。
「いや、怖いって…………」と、アレックスは手を挙げてバタバタさせる。
そこに………散歩から戻るミリアとアンゼシカ(真美)。
「よ、戻って来たか2人とも?」
と、ミリアとアンゼシカ(真美)を見つけ、アレックスは手を挙げて迎える。
「ただいま戻りました…………あの、これはどんな状況ですか?」
アレックスに迫りくるパンツ一丁姿のロメロに、ミリアは困惑しながら尋ねる。
「これはですね…………戦闘のダメージを負ったアレックスさんに、癒しをプレゼントする所なんです…………」
ロメロは答える。
「いやいや、違うから…………お前の癒しなんて、俺は求めてないからっ」
ミリアの質問に、アレックスは助けを求めるように、否定する。




