EXストーリー30
すると、ぐぅ~〜〜とミリアのお腹から音が響き渡る。
「あっ………」
ミリアはスッとお腹に手を添え、押さえる。その表情は少し恥ずかしいく、前髪で表情を隠すのである。
「ミリアさん、どうかしましたか?」
「腹でも痛いのか?」
アンゼシカ(真美)とアレックスは尋ねる。2人の質問に、ミリアは口を開く。少し間を置き、ミリアは答える。
「少し寝ていたら、お腹が空きました………」
頭をポリポリと搔き、お腹を押さえるミリアは(てへっ)と、悪戯っぽい笑みで言った。単純な答えに、アレックスは肩の荷を下ろす。
「何だ、それなら安心した。とりあえず食事を用意してもらわないとな………俺はてっきり」
「アレックスさん(怒)?」
「すいません…………」
アレックスは思わず頭を下げ、謝る。途中で言おとしたデリカシーのない言葉に、ミリアは背後に炎の威圧感を出して笑みを浮かべ、彼を睨み付ける。そういえばミリアは調査報告と、気を失っていた時から食事を口にしていない。
───その後、ベースキャンプに駐在している調理班により、料理が振る舞われる。ミリアの現在の体調を考慮し、調理人達は調理する。
医療テントにて、配膳ワゴンに乗せた料理。フルーツの盛り合わせ、燻製チーズ、牛ロースとレタス、特製ソース和えに挟んだクロワッサンのサンドにスープ、ミートパスタ、ローストチキン。
しかし、この料理はミリアだけではなく、アレックスとマスク・ド・aも食べられるように作られた塩分高めの料理である………。彼女には主にフルーツの盛り合わせとスープと言うお腹と栄養を考えられた味付けとなっている。
「うん、美味しいです」
ミリアはフルーツの盛り合わせとクロワッサンのサンドを次々と頬張り、ムシャムシャと咀嚼する。
「ミリアさん?」
「おい、お前………」
アンゼシカ(真美)とアレックスは少し引き気味な表情でミリアを眺める。
アンゼシカ(真美)は現実世界で生きていた頃を思い出す。それは金曜日にやっている某ロードショーで放送される某怪盗が、負傷者した状態でムシャクシャと暴食するシーンに似ている。
「え、何ですか?」
ミリアはホッペにソースを付着させ、片手にローストビーフのクロワッサンのサンドを持ち、無垢な視線を向ける。
「その…………君は病み上がりなのに、大丈夫なのか?」
アンゼシカ(真美)はミートパスタを食べながら質問。するとミリアは答える。
「はい、大丈夫ですよ。あ、このローストビーフのクロワッサンサンド、美味しいですよ」
「ミリアさん、ホッペにソース、付いてますよ」
アンゼシカ(真美)はスッと人差し指を伸ばし、口元に付着しているソースを拭う。




