表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

479/556

EXストーリー24




───そして、皆は火山洞窟の広い場所に辿り着く。黒曜に煌めいた岩盤に、歪に伸びた鍾乳石が辺りに広がり、至る穴から蒸気が噴出している。例えたら氷柱のように、天井の鍾乳石から蒸気により出来た雫がポタポタと落ち、水溜りを作る。



 ミリア達は戦闘体勢を整えていた。


 これは骨が折れそうだな………。と、目の前の勢力に困惑し気味に。


 それはモンスターの群れ。岩盤の影からピョンと飛脚し、現れたのは4体の鳥竜ウーロンと3体のリザードナイト。あと溶岩からは6体の火炎鱗の魚獣(ファイヤーフィッシュ)がピチピチと現れ、岩盤の地面からは、2体の火炎の悪霊(バーニングスピリット)が火の粉が集約し、形成されるように現れた。


 いつもように、岩盤の影から眺める(真美)は、現れたモンスターの数を見て判断する。


(これは、駆けつけるべきね………)


 アンゼシカ(真美)は大聖剣を担ぎ上げ、刃をキラリと光を放つ。何故ならこの数は、いくらミリアとその仲間達だけでは厳しい、と。


 アレックスは微笑み………。


「よし、小さな翼(リトルウィング)よ。出番だっ」


 アレックスは言った。


 小さな翼(リトルウィング)は、「りょうかい」と、敬礼して皆の前に立ち、体長数百メートルの飛竜ワイバーンに変身し、ズシンと足音を響かせて体勢を整える。


 何をする気だ?と、アンゼシカ(真美)は眺める。


「よし、小さな翼(リトルウィング)。例のアレを見せてやれっ!!」と、アレックスは鼻を塞ぎ、言った。


「まかせてっ」


 すると、小さな翼(リトルウィング)は大きく息を吸い込み、口を開く。


(まさか………)と、アンゼシカ(真美)は察する。そして他の仲間達も、鼻を塞ぐのである。


「ぶはぁ〜〜〜〜〜〜〜っ!!」

 

 小さな翼(リトルウィング)は大きい口から臭い息を放つ。例えたら茶色の瘴気、臭い息は広い場所全体に広がり、モンスター達を包み込む。


(うわぁ~〜〜、鼻を塞いでいても相変わらず強烈ぅ〜〜〜)


 岩盤の影に身を潜むアンゼシカ(真美)は鼻を塞ぎ、涙目になって咳き込む。匂いはアレ、例えたら自主規制の為、控える。


────そして………臭い息による茶色の瘴気は晴れる。


 そこに広がるのは、凄い光景である。臭い息に包み込まれた全てのモンスターに、麻痺、毒、混乱、暗闇、沈黙、あらゆる状態に陥り、クルクルと回っていた。


(臭い息、つえぇ〜〜〜〜)


 岩盤の影から見ていたアンゼシカ(真美)は思わず顔を出し、驚くのである。他の皆は状態異常無効のペンダントにより無事、しかし………。


「がははははは…………どうして?………」


 何とアレックスにだけ、臭い息による毒。するとデビッドは、ある事に気付いた。


「あ、アレックスさんに渡したのは何の能力の無いペンダントでしたっ」


「なんだよそれ………」と、アレックスは手を差し上げ、ピクピク。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ