EXストーリー11
───サウルの怪しい錬金道具により、戦闘は終了した。そして皆は武器を納め、どっかに行ってしまったアレックスを捜索に向かうとする。
「まったく、世話が焼ける人です。アレックスさんは…………」
デビッドはため息を吐き、面倒臭そうで何処か楽しそうな表情を浮かべる。
(…………)
デビッドの様子に、皆は困惑。
「うおぉおおおおおおおおおおおおっ!!」
真っ暗な林道から響き渡る声。
「あら、この声?」
ミリアは響き渡る声に視線を向ける。
「みんなぁ~~~~っ!!」
林道から走って来たのはアレックス。額から汗、全力で息を吐いてダッシュ。まるで何から逃げるように。
「あら、アレックスさ…………」
「助けてくれぇ~~~~っ!!」
デビッドの声を掻き消すように、アレックスは断末魔の叫び。彼の後ろには、この樹海に棲息するモンスター達だ。熊タイプ、人面樹《トレント》タイプ、巨大蜘蛛のタイプ、烏龍《ウーロン》タイプ。
そして、先ほど戦った(グリーンテンタクルス)とその他の雑兵のモンスター達。
「ハァ…………ハァ…………ハァ…………」
息を切らすアレックス。そしてバタっと倒れる。
「おいおい、ウソだろ…………」
モンスターの大群に、サウルは絶句。
「どうしましょう…………」
ミリアは迫り来るモンスターの数にあたふたする。
「面倒臭い仕事を作ってくれますね…………」
イラっとした様子のデビッドは杖を構え、左手には魔導の書物をパラパラと広げ、再び臨戦体勢。
「私も、しっかりと任を全うしますっ」
ロメロは拳を構え、戦闘体勢。ちなみにパンツ一丁から執事服に着替えた。
「グルルルルルルル…………」と、小さな翼は飛竜の姿に変身し、口から火を吐かせ、尻尾をバタバタさせる。
木の上の茂みからジャンプし、皆の前にアンゼシカ(真美)が駆けつける。
「私に任せて下さい」
アンゼシカ(真美)は大聖剣を片手で担ぎ上げ、モンスターの大群と相対する。
「きゃあああああ、マスク・ド・aさまぁ~っ!!」
ミリアは歓喜し、瞳の色をハートにする。
(……………………)
皆はミリアのいつものテンションに、苦笑いを浮かべ、困惑する。
「頑張れ、頑張れ、マスク・ド・a様っ!!」
ハイテンションで応援するミリアである。
「それでは、いきますよっ!!」
応援するミリアに、応えるように親指でグーサイン。アンゼシカ(真美)は大聖剣を片手で構え、モンスター達に向かい、ダッシュする。
───そのスピードは閃光の如く、振るわれる大聖剣により、強面なモンスター達はなす術なく、斬り伏せられて両断される。




