後日談 おまけ26
そして、メルディと手合わせをして数日が経過した。アンゼシカ(真美)達はその後、アレクサンドル帝国に戻るのだった。
───時刻は朝、それは肌に突き刺すような光だ。帝国の首都ヴァンダールにある拠点の冒険者ギルドの酒場に向かい、依頼を受注することに。
★★★★★★
場所は帝国にある鉱山道。壁や天井は木柱で舗装され、天井からは蓄積された雨水により出来た水滴がポタポタと滴り、道の奥は暗闇が不気味に伸び、少しの音が響くのである。
ガシュ………と、肉を斬る音。壁や地面、天井に緑色の血がポタポタと染まり。
「せいっ!!」
ミリアは雄叫びを響かせ、ロングソードを振るい、ひたすら突き進む。相手をしているのは口からウネウネと無数の触手を吐き出しているワーム。
───依頼内容は鉱山道に発生したワームの討伐。詳細内容はこうだ………(採掘していたら天井や地面、壁からはモンスターが出現した。多くの作業者が補食され、死傷者が多発しているから何とかしてくれ。)との事だ。
ワームの群れをみて絵葉は。
「ううっ………キモいしウザいし、可愛くないし。全くキリがないっ」
嫌な表情で詠唱し、麻痺の魔導術を唱え、壁や地面、天井からニョキっと顔を出すワームの群れのピリピリと動きを封じ込める。
「絵葉っ。文句を言わないで頑張るっ」
アンゼシカ(真美)は大聖剣を振るい、絵葉が封じたワームの群れを一掃し、一喝。ちなみにワームの戦闘力は、1体1体は低い。しかし、その習性は集団行動を好み雑食。最大の怖さはその脅威的な繁殖力であり、主にジメジメと湿った洞窟などを住処としている。
「分かってます。けど私は戦闘系でなく、皆をサポートする役として活躍しますっ」
絵葉は言った。しかし、ワーム達はさらに壁や地面、天井からヌメヌメと無数に発生する。まるでそれは何度も何度も取っても生えてくる雑草のように………。この作業、現実世界で過ごした小学生の頃を思い出す。それは草むしり、あの時は夏で暑く、セミの鳴き声がさらに夏の暑さを引き立てていてしんどかった。
そして両手を掲げ、スラスラと唱える。
───目の前の者共に睡眠を与えよっ。
地面、壁や天井に詠唱陣が出現。睡眠の魔導術によりワーム達は睡眠により、キモいイビキをかいて活動停止する。
その状況にミリアはロングソードを片手で構え、一気に駆ける。この一瞬でカタを着けなければ大量発生してあっという間に形成逆転してしまうからだ。
「感謝するわっ」
そしてミリアは地面、壁、天井から発生している睡眠状態のワーム達を一瞬で片付けた。




