後日談 おまけ18
───あれから数日後、日時は朝。
そして………アンゼシカ(真美)と絵葉は依頼の最中である。依頼内容はとある薬草の採取である。
とある地域の山岳地帯。それはアレクサンドル帝国を西の方角に進み、マイキー公国にある東地域にある山脈地帯である。小鳥の鳴き声や小動物の鳴き声が響き渡り、草木が一帯に生い茂る広地にて、アンゼシカ(真美)は薬草を採取していた。
「ふう、懐かしい依頼ね………初めの頃、ミリアさんと採取していたっけ………」
懐かしむアンゼシカ(真美)。そしてミリアが初め、この薬草を採取していてその最中、強敵と遭遇して死にかけた所を、私が駆け付けたのだったな………。
「せんぱい、この薬草は何に使われるのですか?」
薬草をブチブチと引き抜き、退屈な口調で絵葉は尋ねてくる。
───よく聞いてくれた。と、言わんばかりにアンゼシカ(真美)は振り向き、絵葉の質問に対して答えてあげる。
「この薬草はね、エステル草って言ってね。主に医療の薬などで使われる薬草なんだよ。それに、綺麗だと思わない?」
アンゼシカ(真美)は1本の薬草を手に持って眺め、絵葉に質問する。エステル草の採取依頼は何かしらと縁があるからね………ミリアさんと出会い、次にアレックスと出会い、そしてロメロと出会い、思い出が深い。
「そうですね、綺麗です。あのお下品女王のミリアさんとは大違いです」
「アンタね………この前で仲良くなったんじゃないの?」
アンゼシカ(真美)の質問に絵葉は答える。
「あれは一時的な協力を結んだまでです。仲良くなったつもりは、ありません」
アンゼシカ(真美)はタメ息を吐き。
「アンタは………仲良くしなさいよ。一緒に旅をしているんだから、それに年も一緒だから仲良く出来ると思うんだけど………」
アンゼシカ(真美)は言う。
「仲良く………ねぇ」と、腕を組み、1分、2分、3分と………悩む絵葉。
あとちなみにミリア。自身の実力をさらに鍛える為とマイキー公国とクロフォード王国の公安任務の為、今日は珍しく一緒ではない。ここからさらに東に向かって越えた先にある港にて、クラーケンの群れの討伐任務を実施している最中である。なお1人ではない、駐留軍のクロフォード王国海軍と共に活動している。
絵葉はビシッと敬礼し。
「最低限、努力します」
絵葉は言った。
「良いわ。私、応援しているから………」
アンゼシカ(真美)は言った。少し浮かない様子で………。
「心配ですか?あの子が?」
「………少し、ね」
アンゼシカ(真美)は言う。何故ならミリアが、自分から大丈夫と言って付き添いを断ったのだ。ピンチになれば自身が駆け付けた為か、心配してしまう。
少し浮かない私である………。




