表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

421/556

後日談 おまけ16





 そして、現在に至るのである………。会食室にて、グレゴリー皇帝は額から冷や汗をポタポタと滴らせ、沈黙する。まるで全てがバレてしまい、先生に説教されている子供のように。


───いま彼女に。いや、どの国々の首脳相手にどんな説明をしても全てが言い訳となり、挽回は不可能。


「さて、交渉しましょう。アナタには色々な責任を追求されます。テロ組織には秘密裏の経済支援、兵力の提供、資金援助。そして経済協定を結ぶ相手国の指導者に刃を向け、闇に葬ろうとした。さらに裏工作に反対する関係者を粛清行為など………」


 皇帝の工作に反対意見は多く、兵士達に尋問したら簡単に教えてくれた。


「ぐっ…………」


 ミリアの言葉に、グレゴリー皇帝はさらに黙る。何故なら全て自身が部下達に命令したモノであり、あの様子だと色々と耳に入っている。


 張りつめる空気にサクッと刃を入れるように………ミリアは提案。


「アナタに選択肢を託します。このまま国際会議を開き、国際法違反として世界各国から経済制裁を受けるか。そうなればクロフォード王国はアナタ方と関係は破棄します。もし、そうなればアレクサンドル帝国は国力衰退し、アナタは皇帝として終わりです。そこで………」


 そこで………と、ミリアの言葉にグレゴリー皇帝に視線を向ける。


「今、クロフォード王国が輸出先としてアレクサンドル帝国に払っている関税、今の3分1。そして帝国側が私達に払っている関税を3倍。その条件にして許します」


 ミリアは言った。


「関税を………3分の1。後は払う関税を3倍だと?」


 苦い表情を浮かべるグレゴリー皇帝。


「如何でしょう?国際会議で経済制裁を受けるより、コチラの方が最善の手だと………」


 ミリアは威圧的な面で言う。


 相手側の非、そして国力衰退を弱みを取引材料にして交渉し、経済的優位を確立させる。何ともえげつない。


「仕方ない。それで手を打とう………」


 グレゴリー皇帝は、苦虫を噛み潰したような表情を浮かべ、ミリアの提案を了承する。いくら暴君の彼でも、国力の衰退は避けたいらしい。


 ★★★★★★


───取引終了後。


「疲れました。マスク・ド・aさまぁ〜~~頭を撫で撫でしてくださぁ~~~い」


 首都のヨハネダラス、中央広場のベンチにていつものミリアはアンゼシカ(真美)にデレデレと甘える。


「お疲れ様でした。ミリアさん………」


 とりあえず、アンゼシカ(真美)はベンチに腰掛け、ミリアの頭をヨシヨシと猫のように撫でる。真摯な姿勢の彼女の姿から………こうして甘えるミリアが、何とも可愛らしい。


「せんぱぁ~~~い。私も、頭を撫で撫でしてくださぁ〜~い」


 さらに、隣には絵葉えば。同じようにすり寄る。


「はいはい、2人ともご苦労様でした………」


 アンゼシカ(真美)は撫でる。面倒くさい2人を………。


      これからも、私達の旅は続く。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ