後日談 おまけ9
「さて、どうしたものか………」
南東部の砂漠地帯にて、アンゼシカ(真美)は大聖剣を片手で担ぎ上げ、全能を研ぎ澄まして辺りを眺める。先ほど砂漠に砂嵐が発生し、足元が整えられないほどの風圧である。
───しかし、いるのは自身が1人。何故なら砂嵐により、ミリアと絵葉は吹き飛ばされて行方不明になった。
★★★★★★
「何でアナタと一緒なんてね………」
ムスっとなるミリア。
「それはこっちのセリフです」と、絵葉。砂嵐の風圧により吹き飛ばされ、2人きりになった。しかし、辺りは同じような景色が広がり、壮大な景色が恐ろしく見える。
ミリアは口を出す。
「とりあえず、マスク・ド・a様を探しつつ、2人でデザートストロベリーを採取しましょう。手伝ってください」
「いちいち指図されなくても分かってます。それに、私は認めませんから………」
絵葉は言う。
「それは、こっちのセリフです」
───そして、2人はデザートベリーを探す。会話はない、何故なら仲悪いから。
(あった………)
頬に砂、ピンクのイチゴを採取するミリア。これがデザートベリー、アレクサンドル帝国では高級な果物であり、栄養分が高くて多方面で取引されている。
絵葉はデザートベリーを摘み。
(こっちも………ありました)
クスッと笑みを浮かべる。
───砂漠地帯に広がる太陽の光。2人は黙々と額に汗を流してひたすら………採取。そして………。
「さて、ノルマ達成ですね………アナタは?」
カゴには10個のデザートベリーを採取したミリア。
「悔しいですが………アナタと一緒です」
絵葉はカゴに10個のデザートベリー。残念なのはミリアと数は一緒であり、勝って笑いたかった。
「じゃ………マスク・ド・a様を探しましょう」
ミリアは言った。
───すると。
「何ですの?」
絵葉は思わず声を出す。何故なら砂漠全体に、地鳴りが発生。
────ヲヲヲヲヲヲヲヲッ!!
現れたのは褐色の肉肌、大きな口。全長100メートルの巨大なワーム。名はミストワーム、砂嵐を発生させる能力を持ったモンスターである。
「これは………」
ミリアはロングソードを構える。
「もしかして、戦うのですか?アレと?」
「やるしかないでしょ。アンタは下がってて」
ミリアは駆ける。左掌に魔力を宿して詠唱し、氷球を放つ。
───ヲヲヲヲヲヲッ!!
巨大なワームは咆哮。発生させた砂嵐で氷球を打ち消す。奴は咆哮で砂嵐を発生させる能力がある。
「ぐっ………」と、ミリアは後退してしまい。
砂嵐は晴れ………。
「どこに?」
ミリアの視界には巨大なワームの姿はない。
───すると、地鳴りが発生。ミリアはまさかと察知して。
地面から巨大なワームが飛び出し、出現。
「ああっ………」と、ミリアは閉じ下がるが、飛び出した衝撃により吹き飛ばされる。
───ヲヲヲヲヲヲッ!!
巨大なワームは大きな口を開き、粘液を吐き出し。
「しまった………」
ミリアの足元に粘液。粘着性が高く、動けない。
巨大なワームは動けないミリアに定める。
(どうしよう………こんな時に)
絵葉は困惑。




